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2019年9月13日 (金)

幸福実現党と田母神俊雄の共通点(宗補雑記帳からの復活ブログ)

2009年8月28日  幸福実現党と田母神俊雄の共通点

 今度の総選挙で間違っても投票しない政党がある。幸福実現党=幸福の科学と公明党=創価学会と自民党だ

 中でも、いちばん危ない政党は幸福実現党だ。なぜそういえるのか?まず政党と宗教法人である新興宗教との区別が全くないことの怖さであり、おかしさだ。幸福の科学は幸福実現党と完璧な一心同体。「幸福の科学党」とした方が分かり易い。幸福の科学「創始者」で総裁の大川隆法が幸福実現党の「総裁」でもある。政党なのに「党首」を名乗らないのも変だが、党首でなければ選挙に大敗しても責任を取らなくていい体制なのかもしれない。

 それはともかく、大川隆法と幸福実現党の売りは、矛盾と危険に満ちている。北朝鮮の核問題をあおりにあおって、先制攻撃論が必要だと言い、核武装論者である田母神俊雄氏を政党PRの表看板に起用しているくらいだ。憲法を改正して国防軍を持ち、国防のための軍事力を持つには憲法9条の改正がどうしても必要で、国連を中心とした外交も国際的協調も協力も必要なないという論法のようだ。自民党のタカ派と思想的に同じかもっと右寄りなのだろう。実に勇ましい。しかし、「仏教系」宗教団体としては、矛盾の極みでもある。「仏国土を建設」するのが幸福の科学の大きな目標のはずが、先制攻撃も辞さず、武力を増強することも必要だとういう論法のどこにブッダの教えが生きているのか?仏教の教えのどこから先制攻撃だとか、軍事力の強化とかいう発想が生まれるのだろうか。幸福の科学の信者は気の毒だ。おそらく既成の伝統仏教教団があてにならないから関心を持ったのかもしれないが、「総裁」が自民党のタカ派以上の過激な路線の政党活動に踏み出してしまったのだから。

 「生きた仏教」を40年以上に渡って地道に実践してきた佐々井秀嶺師は、幸福の科学のこのような政治活動と方針に関してこう言っている。「私の仏教思想ではありえない。本来の仏教から逸脱したものだ」佐々井師にしてみれば、創価学会の公明党も同様に見ている。

 お盆の最中に田舎の母親が体調を崩して入院した。病院の待合室に大川隆法の本が置かれてあった。まったく、幸福の科学の信者はよく彼の本を読みなさいとばかりに渡す。佐々井師の全国行脚道中でも、二ヶ所の講演会場で講演後に控え室に佐々井師を訪ねてきた大川隆法の本を渡していくのだ。「生きた仏教の実践者」に対してだ

 ここで肝心なのは、病院で拾い読みした大川隆法の主張と田母神前航空幕僚長の主張が瓜二つなことに気づいたことだ。
「大東亜戦争の後、多くのアジア、アフリカ諸国が白人国家の支配から解放されることになった。人種平等の世界が到来し国家間の問題も話し合いによって解決されるようになった。それは日露戦争、そして大東亜戦争を戦った日本の力によるものである。」
これは田母神APA懸賞論文に書かれていた、田母神氏の持論だ。軍国主義日本による植民地化が、アジアやアフリカの国々の独立に貢献したとの主張だ。驚いたことに、大川隆法の著書にも、ほぼ同じ表現がなされていたのだ。あたかも、かつての日本による中国や東南アジア、太平洋地域の植民地支配は、悪いことではなかったとする主張だ。
日本軍により支配され軍人統治された側の人々の苦しみと体験に全く配慮しない、現地を知らないインテリの机上の空論そのものだ。

 田母神氏の持論と大川氏の持論のどちらが先かは知らない。もしかしたら、田母神氏は幸福の科学の信者なのかもしれない。幸福実現党の宣伝マンを務めてもいるくらいだから、案外間違ってはいないのかも。


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