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2015年7月の投稿

2015年7月26日 (日)

ゴーマンな安倍晋三(首相)による、民意無視、独裁と「違憲政党政治」の終わりの始まり

(テレビ画像以外は、撮影者は山本です。クリックすると拡大します。テレビ画像はそのままです。主に報道ステーションとTBSN23からです)

3_gatu_223月22日の日比谷野外音楽堂の集会。

 まず、見たくない顔が頻繁に登場することをお断りしておきたい。

 戦前国家へと一気に舵を切る安倍晋三自民公明連立政権。ほとんどの憲法学者が「違憲」と指摘する「戦争法案(11本の法案に平和の名前を付けてごまかし、二本にまとめたもの」を、8割の国民が説明不十分と感じているにも関わらず、衆議院平和安全法制特別委員会で強行採決(7月15日)された。翌日の衆議院本会議で可決通過し、参議院へ送られた。敗戦後70年という節目の年に、日本は戦前国家へと着実に方向を変えようとしている。

独裁者として平然とした答弁:「私が総理大臣なんですから」(5月20日)(8月5日追記)
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「我々が提出する法律についての説明はまったく正しいと思いますよ。私が総理大臣なんですから」(民主党岡田代表の質問に答えて)

戦争法案がいかに恐ろしく、とんでもないものであるかを最も雄弁に裏付けるのが、この安倍首相の答弁だろう。うっかり見落としていた私がバカだった。私が総理なのだから、私の判断に間違いはない、と断言する安倍晋三という政治家のうぬぼれ、傲慢さ、民主主義のプロセスに対する理解能力の無さをこれほど明確に露呈する公式発言はない。「私が辞書だ」=「私が憲法だ」と言い切っているに等しい公言だ。

ポツダム宣言を読んでいない安倍総理(5月20日)
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日本の戦後の始まりとなった宣言。受諾し武装解除しなければ戦争は終わらなかっただけでなく、戦後が始まらなかった。国民に歓迎された平和憲法の改憲を狙う首相として、憲法を論じる国会議員の一人として資格があるのだろうか?

 生涯最も尊敬する祖父の岸信介を戦犯容疑者の一人として裁くにいたったポツダム宣言を否定したいのが安倍首相の本音。侵略戦争だったこと、植民地支配をしたことを認めて、深く謝罪する村山談話、小泉談話を素直に踏襲する公式発言を安倍首相が決してしようとしない政治姿勢に明らかだ

 日本人以上に、国際社会の首脳は、安倍首相の個人的な妄信と政治家としての見識のなさにショックを受け、日本政治の方向性に震え上がったことだろう。

5gatu_21国会議員会館前の戦争法案反対集会(5月21日)

5・24:国会大包囲に15000人!「止めよう!辺野古新基地建設」「国会包囲ヒューマンチェーン」「許すな!日本政府による沖縄の民意 ←←facebookに写真20点掲載)

「決めつけ」「すりかえ」「ごまかし」法案だと報じる報道ステーション(5月26日)
 安保法制の国会審議が始まった日の報道。以下の三つのフリップが、戦争法案の中身を見事に解説した。
_aaa5667jpgsumi決めつけ!明確な根拠がないままに言い切る答弁に終始。

_aaa5672jpgsumiすりかえ!自衛隊のリスクを国民全体のリスクにすりかえる首相。自衛隊はこれまで以上の武器使用が可能になるから、リスクは高まることがないと答弁する中谷防衛大臣。

_aaa5674jpgsumiごまかし!ホルムズ海峡での機雷掃海を例外に挙げることで、ほかにも例外があることを隠していることを思わせる答弁。

・安倍自公政権が国会に提出し、一括審議を始めた11本の法案は、ペテン師と同じやりくちといってもいい。

戦争の現場を想像することもできず、幼稚な発想を前提に答弁する首相(5月27日)
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・後方支援活動中、自衛隊が攻撃されたら応戦せずにただちに退避する、と答弁することが、現実に即していると思い込んでいるかのような首相。答弁全体が子どもじみているのが特徴

「早く質問しろよ」と、辻元民主党議員に野次を飛ばす安倍晋三(5月28日)
・「安保法案」審議中、もっとも醜態を国民にさらしたのがこのシーン。
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5228(写真は時事通信社)

「日教組!、日教組!」と、民主党議員に不規則な野次を飛ばしたのは今年2月。反省などゼロで、教訓を学ぶこともない人格を象徴しているシーンだ。一国の最高権力者の国会での野次。恥も品格も道徳観もないと言い切るのは簡単だが、国会議員としての資格が疑問視されなければならない。

参考人3人が「違憲」と(6月4日)
_aaa6239jpg長谷部恭男早大教授(自民・公明・次世代推薦)「集団的自衛権行使を許していることで違憲だ」


_aaa6249jpg小林節慶大名誉教授(民主党推薦)「9条違反で違憲だ」


_aaa6262jpg笹田栄司早大教授(維新推薦)「いまの定義を踏み越えているので違憲」

3人の答弁を境に、メディアの論調が一気に変わった。この娯、自民党公明党はつじつま合わせの説明しかできなくなり、話せば話すほどにボロが出るようになった。
                          
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◯「違憲ではないという学者がたくさんいる」(菅官房長官・6月4日)
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違憲ではないという著名な憲法学者がたくさんいると会見で答弁した菅官房長官。

_aaa7988jpgweb「名前をいっぱい挙げてください」(辻元議員・6月5日)

_aaa7989jpgweb「数じゃないと思います」

菅官房長官は、「たくさんいる」という発言を国会で自ら否定。


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憲法より閣議決定が上であると答弁する中谷防衛大臣(6月5日)
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「憲法をいかにこの法案に適応させていけばいいのかという議論を踏まえての閣議決定だった」

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正直に答弁したことにより、閣議決定は憲法よりも上で良い、というのが安倍自公政権の基本姿勢であると、国民に周知した、という意味では、「効果絶大」だったといえる。安倍政権の傲慢不遜ぶりを象徴。

安保法案に反対する学者217人(TBSN23報道・6月10日)
_aaa7936jpgjpgweb「憲法違反」


「私の方がたいがいの憲法学者よりも考えてきた」と高村副総裁(6月11日)
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・安倍自民党の傲慢な姿勢を象徴する幹部の憲法観。

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_aaa9418jpgwreb「必要だからぱっと変えるのは問題がある。本筋からいえば国民的議論のもとで、憲法改正して集団的自衛権を認める形で」(2002年の憲法調査会での発言)

「たいがいの憲法学者より考えてきた」と豪語した結果が集団的自衛権行使はできるとの視点に立った高村副総裁。ところが、過去には解釈改憲を否定する公式見解だった事実を民放で、国会で指摘された(6月18日)。高村副総裁は公明党の北側氏と二人だけで密室協議することが得意。


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シールズ主催の安倍政権抗議アクションに飛び入り参加した古賀茂明さん(6月12日) 
   

時の内閣が、その時の状勢で恣意的に判断することになると安倍首相は答弁(6月18日)
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_aaa9129jpgweb「総理の答弁を聞いて、やはり憲法違反だと」(岡田民主党党首)


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「時の内閣に、武力行使の判断を、憲法違反になるならないの判断を丸投げしているのと同じ。白紙委任だ」

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・憲法という制約があってもなくても、内閣総理大臣の自分が判断して決めると言い切っているに等しく、憲法など必要がないことを意味する安倍答弁。独裁者と化しつつあるとの自覚はないようだ。

「越えてはならない一線を越えた」と断じた岸井キャスター(6月18日)
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・TBSのニュース23はどこよりも、戦争法案は違憲であるとの毅然とした論調で一貫。

6gatu_19「アベ政治を許さない」のポスターを手に、国会前のシールズ主催抗議行動に参加し、7月18日に全国一斉の抗議アクションをしましょうと呼びかけた作家の澤地久枝さん。(6月19日)

(戦争法案に反対する金曜日国会前 SEALDs 本当に止める 金曜は国会前に押し寄せよう←←facebookに写真)


6_gatu_20(6月20日の女性たちによる国会大包囲、6月20日)

「沖縄の二紙はつぶさないといけない」(作家の百田尚樹による自民党勉強会での発言・6月25日)
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「沖縄の二つの新聞はつぶさないといけない。あってはいけないことだが、沖縄のどこかの島が中国に取られれば目を覚ますはずだ」

_aaa1456jpgweb「沖縄のメディアは左翼勢力に乗っ取られている」(長尾敬議員)


_aaa2381jpgweb「懲らしめようという気はある」(大西英男議員)

安倍自民党のゴーマンさと、国民主権の憲法理念さえ理解できていない議員の集まる集団であることを象徴した「事件」。この勉強会は安倍首相応援団の若手議員の集まりと報じられた

明白な憲法99条違反と指摘(長谷部恭男教授・7月9日)
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「胡乱(いい加減)な議論で憲法違反の法案を押し通そうとすることは、国務大臣あるいは国会議員としての憲法尊重擁護義務に明らかに違反する」
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衆議院委員会で強行採決(7月15日)
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強行採決される直前の野党議員に対する安倍答弁:「現在、まだ国民のみなさまのご理解が進んでいないのも事実です」

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浜田委員長が強行採決に入る直前

_aaa4892jpgsumi野党が反対する中、強行採決する瞬間。

7gatu_15nichi強行採決された日の国会前抗議行動。(7月15日)

7月15日から18日までの抗議行動はfacebookでごらんください


「憲法違反を無視」(東京新聞・7月16日)
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東京新聞は7月以降の社説で、少なくとも5回、「安保法制は違憲」とする論陣を張った。

7gatu_16シールズ主催の安倍政権反対行動(7月16日)


7gatu_17_2「このままでは、300万を超す戦死者に申し訳ない」と参加した84歳の戦争体験者。7月17日日中の国会正門前。

7ggatu_17_27月17日の国会前。「憲法をつまびからに読んでみろよ!」

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_8ds1924jpgsumi異常な警備体制を敷く機動隊。3重に鉄柵を置き、参加者の移動を困難にした。

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澤地さんの呼びかけにより、「アベの政治を許さない!」全国一斉に午後一時に同時アクションが実施された。渋谷ハチ公も、赤ちゃん連れの若い夫婦からお坊さんまで、約50人の市民が参加し、スクランブル交差点を渡りながら、安倍自公政権に抗議した。(7月18日)


学者・政治家。著名人などによる発言(6月~7月)
「民意をくまない政治家は、政治家として良い政治家じゃない」(瀬戸内寂聴・6月18日)
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「安倍総理は、自分が憲法を変えた偉大な男として歴史に残りたいと思っている。愚劣なことだと思う」(宮崎駿監督・7月13日)
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「自民公明は違憲政党と呼びましょう」(上野千鶴子教授・7月16日)
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「国会前、行ってきました。ものすごい熱気。ものすごい怒り。本日強行採決した自民党と公明党は憲法違反を冒しました、これからは違憲政党と呼びましょう」


「安倍さんの国じゃない。僕らの国なんだよ」「誰かが勝手に憲法を今日から解釈こうしますということ。他の誰も参加できない」(作家の高橋源一郎・7月17日)
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「いくら総理大臣だからって、権力を握っているからって、国民の意思を無視して自分の気持ちだけを通そうとするような、そんな横暴は許せない。暴挙は絶対許してはいけない」(村山元首相・7月23日)」」
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強行採決後の世論調査の結果:安倍政権は政権末期目前
・共同通信社:内閣支持率37・7%、不支持率は51・6%。
(支持率は前回6月の47・4%から9・7ポイント急落(前回43・0%)」

・朝日新聞社世論調査:内閣支持37% 不支持46%。

・毎日新聞:内閣支持率35% 不支持51%。  説明不十分 82%。

・ANN世論調査:支持する36%、支持しない47%。

・【産経・FNN合同世論調査】:支持率39・3%、不支持率52・6%。

・読売新聞(7月24~26日に調査):支持率43%(49%からダウン)、不支持率49%(40%からアップ)。
日本経済新聞・テレビ東京(発表は27日):支持率38%(9%ダウン)、不支持率50%(10%アップ)

・NHKの世論調査の結果はない。安倍(首相)が籾井氏を会長に送り込んだNHKは、強行採決直前に世論調査をしながら、強行採決後には世論調査を行っていないか、公表していない。安倍政権下でのメディアの従属化を表しているのだろう

7gatu_24日比谷野外音楽堂の「民主主義を取り戻せ 戦争させるな! 安倍政権 NO!」集会から(7月24日)

◯参議院審議入り後の追記(7月27日以降~)随時追記予定
磯崎陽輔首相補佐官の問題発言:「法的安定性は関係ない」、つまり憲法解釈は必要に応じて政府が勝手にやります、当然でしょうとの趣旨の講演を地元で披露(7月25日)。
_aaa6150jpgweb「法的安定性で国守れますか?」

_aaa6153jpgweb「守れるわけがない!}

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「更迭に値する暴言だ」と岸井キャスターは断言した。(7月28日、TBS、N23)


 大手メディアによれば、磯崎首相補佐官は、「憲法解釈変更を主導」する役割を負い、安倍首相と思想的に政治的に近い議員。

                             
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◯山本太郎議員(生活の党と山本太郎となかまたち共同代表)の質問(7月29日)
Qqjpgweb(山本太郎議員の質疑について、テレビ報道がほとんどなかったので、ご本人のwebから写真と、質問と政府答弁ををコピーしました)

山本議員:「川内原発の稼働中の原子炉が弾道ミサイル等攻撃の直撃を受けた場合、最大でどの程度放射性物質の放出を想定していらっしゃいますか、総理」

田中俊一原子力規制委員会委員長:「弾道ミサイルが直撃した場合の対策は求めておりません」

・山本議員:「要は、シミュレーションしていない」

・安倍首相:「武力攻撃事態は、その手段、規模の大小、攻撃パターンが異なることから、これにより実際に発生する被害も様々であり、一概にお答えすることは難しいということでございます」

山本議員:「今回の法案、中身、仮定や想定を基にされていないですか。A国がB国に攻撃を仕掛けた、友好国のB国から要請があり、新三要件を満たせば武力行使ができるのできないの、これ仮定ですよね。都合のいいときだけ想定や仮定を連発しておいて、国防上ターゲットになり得る核施設に関しての想定、仮定できかねますって、これ、どれだけ御都合主義ですかという話だと思うんです。
 ~~本気で守る気あるんですか。この国に生きる人々の生命、財産、幸福追求権守るんだったら、一番脆弱な施設、しかも核施設をどのように防御するかということを考えなきゃいけないのに」

 「こんないいかげんな話あるかよって。誰の税金で食べて、誰のお金でこの国会が成り立っていて、そして霞が関も、そして永田町もやっていけているんだって。誰の命を守るんだという話でしょう。どうして真剣にやらないんでしょうね。
 こんな、一日三億円近く掛かる国会の審議と言いますよね、予算割っていったら。それを九十五日間も延長しておいて、実際その飛んでくるだ何だと言われているミサイル、もしもそれが着弾した後の最悪のパターンというものを考えていないんですか。あきれて物も言えない。国民の生命、財産、幸福追求権、これを守れるとは到底思えない。何もやっていないに等しいと思います」

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まとめ(7月27日追記)
 突っ込みどころはもっと他にもあるだろうが、安倍自民公明(=創価学会)政権により戦争法案が国会に提出されてからの、わずか二ヶ月あまりのポイントを選んでみた。これまでになく、安倍自民公明政権の正体がくっきりと浮かび上がった。

 安倍は国民に主権があると思っていない。国政は自民党が、国会議員が決め、国民に従ってもらうという封建領主のような政治的価値観の持ち主であることが、広く認知されたということだ。いわゆる独裁者だ。

 自国民だけでも310万人の戦死者という犠牲を払ったことを踏まえて、国民が歓迎した現憲法。それを容易く変更する権利が自分にはあると思い上がっていることから、解釈改憲した戦争法案が出てきている。彼には、死者に対する哀悼の念などさらさらない。だからこそ、死者の屍を踏みつけても、勝手な憲法解釈が許されていると信じている。 

 安倍晋三は不道徳で郷土愛にも欠ける。他者の意見を聞くつもりもない、幼稚で自分勝手な子どものままだ。そんな大人が国民の命と財産を守る義務が私にあるとオウムのように繰り返す怖ろしさを、有権者はもっと自覚するべきだ

 70年前の戦争で、最前線は外地にあり、軍需物資や弾薬などを生産する後方支援基地となった本土の国民の多くが、兵隊として戦地に送り出した父や夫や兄弟が何をしていたのか、どう死んでいったのかを知る機会は少なかった。しかし、戦争末期、本土空襲が始まってからは、日本中が最前線となった。その結果は、沖縄も本土も焦土と化した。原爆が人体実験として投下される格好の機会さえも、戦争指導者は連合軍に与えてしまった。
 
 戦後、空襲により命を失い、身体障害となり、家屋財産を丸焼けにされた日本中の民間人を、国(政府)は、「内地は戦地」と認めない「戦争受任論」で一貫して補償対象外としてきた。それが私たちの国の政府であり、歴史的事実だ。

 安倍晋三が、国民の生命と財産を守ると口にすればするほど、信用されないのはそのためだ。圧倒的な民意に聞く耳を持たない安倍晋三という男は信用がならない。

 現代は戦地と後方基地を分けることが困難となっていることは、「9・11」ニューヨーク同時多発飛行機攻撃が証明した。最新兵器がいきわたり、自爆テロがどこの国で起きても防ぎようのない私たちの社会。中東と周辺に怪物(たとえばサダム・フセイン、たとえばビン・ラーディン、たとえば「イスラム国」といわれるIS)を次々と育て、叩きつぶす軍事作戦を続けてきた米軍の下請け「軍隊」として、自衛隊を地球上のどこにでも送り出すことのできる権利を、安倍のような無能な人間とその取り巻きが取り仕切る政府に与える怖ろしさを想像するべきだ。

 自衛隊が米軍を後方支援する「戦地」は、国外に限定するほど愚かな発想は時代遅れだろう。54基の原発を海岸地帯に並べている日本ほど、のんきで脆弱な防衛体制はない。思い出してほしい、安倍首相官邸の屋上に、ドローンが落下していた事実を、家主は2週間も3週間も気づくことができなかった、というよりも、最低限のパトロールさえも実施していなかった素人さを。自宅の屋上さえも見回ることをしない家主が、国民の生命を守る?????原発を守る??????

追記:安倍晋三が湯川さんと後藤さんを救出しようとしなかっただけでなく、パレスチナ人を無差別に殺害し土地略奪を止めることのないイスラエルの国旗をバックに、二人の解放を求め、イスラム教徒の反感を買うパフォーマンスをしたことを。)

 仮想敵国が想定される国外からミサイルが米軍基地や自衛隊基地に飛来する必要もないほどに脆弱なのが原発だという事実を、私たちは3・11で学んだのではなかったのだろうか。稼働休止中の原発であろうとも、使用済み核燃料棒の冷却ができないような爆弾攻撃を仕掛けるとか、送電線を破壊するような工作で、日本社会は壊滅に瀕することに、見て見ぬふりをしているのだろうか。

 安倍政権に限らないが、国内に多くの問題を抱え、無能で外交ができない、外交をやりたくない政府ほど、国外の危機をあおり、国民の視線をそらし軍備増強に力を入れる。隣国との経済的互恵関係がこれほど密接に影響しあう時代に、民間交流が深く盛んな時代に、安倍は戦争法案のゴリ押しにかけるエネルギーの10分の1でもいいから親善外交に注ぎ、成果を挙げたらどうだ。

 7月27日追記:蛇足だが、ちょっと立場を置き換えてみてはどうか。70年前、私の両親の青春時代だが、日本中に中国の軍隊や朝鮮半島の軍隊が攻めてきていて、国土を蹂躙されたとしたらどうか。若い女性が強姦され殺害されたとしたらどうか。働き者の男たちが捕まって銃剣で刺殺されたり、中国に強制連行され、奴隷扱いで炭鉱労働などをさせられたらどうか。それから70年経って植民地支配しようとした中国や韓国の政治家が、70年前の事実を悪びれることもない態度を取り、あれは侵略などではない、自己防衛だったと正当化しようとしたら、あなたは平静を装うことができるだろうか。
 事実は逆で、当時の日本は100万をこえる大軍を朝鮮半島から中国大陸に展開し、占領しようとやっきだった。大陸の豊かな地下資源を日本のものにしようとした。地元住民に対し、どれほどの残虐な行為を私たちの親はしたのか。当時10歳であれば、日本軍の蛮行を記憶に留める人は数多いることだろう。日本にも、当時を贖罪の気持ちから包み隠さず証言した元日本軍将兵もいる。私もその何人かの聞き取りをした。
 侵略した国の政治家が、あのことはもう水に流してくれとの身勝手な態度は、隣国関係を傷つけるだけで首脳間の信頼は損なわれるだけで、政治家として無能だ。海を隔てた隣国同士の平穏な未来を求めるならば、日本の植民地支配と侵略戦争を深く深く反省し謝罪するべきだ。和解は真の謝罪からしか始まらない。

 驕れる者は久しからず。(了)


_8ds5267jpgsumi(6月20日、国会前)


◯取材活動支援のお願い
フォトジャーナリスト 山本宗補活動支援
ジャーナリストの活動を支えてください。

・郵便振替口座(加入者名 山本宗補)
00180-1-572729

・銀行振込
城南信用金庫
店番036 普通口座 ヤマモトムネスケ 口座番号340130

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2015年7月23日 (木)

新刊(反核)、コラボ(反戦)、沖縄(反米軍基地・反原発)をまとめて紹介

(写真はクリックすると拡大します)

新刊共著「父・水上勉をあるく」
 作家で「無言館・信濃デッサン館」館長の窪島さんとの共著が発売された。
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 「父・水上勉をあるく」(彩流社)は、窪島さんが30歳を過ぎ、自らの出生の秘密を捜し求めた結果、本当の父親は著名作家の水上勉であることを探し当てたことが、読者の共通認識であることから始まるといって良いだろう。実際のところ、窪島さんと水上さんは親子だと知らない人は、文学好きでも多いようだから。

 この写真集は、父の水上さんが文学で表現した故郷や全国各地を、窪島さんがめぐり歩き、父親についての複雑な思いを記したもので、海や田畑などの風景写真も入っている。本の装丁は渡辺将史さん、編集は出口綾子さん。私が彩流社から出版した二冊の本「鎮魂と抗い~3・11後の人びと」、「戦後はまだ・・・刻まれた加害と被害の記憶」と同じ顔ぶれなので、この写真集で三冊連続となる。

 窪島さんの撮影を始めたのは2007年ころから。2010年8月10日の雑記帳にはこう記している。
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 作家の窪島誠一郎さんに同行し、先週の23日と24日の二日間、京都を回ってきた。その時の写真を少し紹介したい。

 窪島さんといえば、作家としての顔よりも、おそらく、長野県上田市郊外の信濃デッサン館と無言館の館主として、より広く知られているのではないだろうか。近年では、戦没画学生らの絵画や彫刻などを常設展示する無言館の知名度は全国的なものとなっている。とりわけ、夏の間は、全国各地から自動車でかけつける訪問者がとても多いのだ。また、都内では、京王線明大前の駅近くに、キッド・アイラック・アート・ホールという5階建ての小劇場とギャラリー、カフェを運営してもいる。

 通称「キッド」は、JVJA(日本ビジュアル・ジャーナリスト協会)が、毎年の秋に写真展やビデオ上映、トークショーを開催させてもらっている会場で、JVJAにとっては我々の活動をサポートしてくれるパトロンのような存在でもある。

 窪島さんは68歳。実父は故水上勉さん。戦争中に結核を患っていたために、幼い窪島さんを、知人に託して養子に出してしまう。窪島さんが自らの出生の秘密を捜し求めて、親子が再会したのは1977年。窪島さんの父親探しは、『父への手紙』として刊行されている。二人は邂逅し、窪島さんは水上さんを信州で看取っている。水上さんが亡くなってから出した本が『雁と雁の子 - 父・水上勉との日々』(2005年)。

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 京都といえば、若狭湾の寒村で生まれ育った水上さんが、9歳で相国寺の瑞春院に入り、得度して青春時代を過ごした街。かくいう私は、窪島さんにお会いする前に、水上さんの「般若心経」を読むとか、「濁世の仏教中村元対談」とか、「一休を歩く」とか「良寛を歩く」などの仏教関係の本を好んで読んでいた。窪島さんも、仕事柄、京都と古くからのつながりがあり、今では、立命館大国際平和ミュージアムには無言館別館がどんとある。立命館大での講演の機会も多いという。窪島さんとは、2002年から始まった「キッド」とのご縁で、また、私自身が信州の出身ということもあり、このような同行する機会につながったのだと思っている。縁というものは不思議だ。
つづきはクリックしてください。2007年、2008年の窪島さん撮影に関する雑記もごらんになれます)
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 実はこの写真集には隠されたメッセージがある。それは、生まれ故郷が原発銀座となってしまったことを嘆き、チェルノブイリ原発事故後に、日本でも同じような人災が起きることを憂いた水上さんの原発に反対する思いと、窪島さんの核や原発に反対する共通の思いを、二人の連名で石碑として建立することを広く知ってもらうことだ。

 その石碑に刻まれる予定の文言は決まっている。建立場所は本書を手にしてみてください

「核」を絵筆で塗りつぶせ ペンで書きあらためよ

「われ問う」:沢知恵さんとのコラボがYoutubeに
 とにかく一度聴いてもらえばわかる。沢さんのピアノ弾き語り。現代の治安維持法となる「秘密保護法」が国会を通過してしまうことに危機感を抱いた沢さんが作った歌に、私の写真集「戦後はまだ・・・」に収録した70人の戦争体験者の肖像写真から30人を組み合わせた5分30秒の動画。映像編集は菅井康博さん。

沢 知恵「われ問う」×山本宗補「戦後はまだ…」

沢 知恵 アルバム〈われ問う〉(コスモスレコーズ、2015年)
うたとピアノ 沢 知恵
公式サイト
http://www.comoesta.co.jp/index.html

Waretou

われ問う
沢 知恵:詞/曲

大好きなおじいちゃん どうしてこの国は戦争したの?
おじいちゃんほどの人が どうして戦争を止められなかったの?
大好きなおじいちゃん ほんとうのこと教えてよ
どうすれば同じあやまちを くり返さなくてすむの

ここまでなら大丈夫と だまって見ているうちに
気づいたら 何ひとつ自由に ものを言えなくなっていた

大好きなお父さん どうしてあの人たちを見捨てたの?
お父さんほどの人が どうして見て見ぬふりをしたの?
大好きなお父さん ほんとうのこと教えてよ
もしかしたら私いま だれかのことを 見て見ぬふりしているの

私なりにかかわり せいいっぱいやったつもりでも
時代の重さとはやさに 押しつぶされて流された

愛する子どもたち 私はあなたを守りたい
はじける笑顔 いついつまでも消えないでほしいから
愛する子どもたち おろかなおとなに語っておくれ
正義と愛とまことと 夢と希望と未来を

いまどうしてだまっているの?
いま何を迷っているの?
だれと生きていきたいの?


 沢さんと知り合ったのは、ビルマ市民フォーラム(PFB)が2008年のスーパーサイクロン「ナルギス」被災者を支援するためのチャリティー・コンサートを開催した際だ。PFBの運営委員をしていた私が、アウンサンスーチーさんの写真を、沢さんといとうせいこうさんの即興演奏と詩の朗読による、「ミャンマー軍事政権に抗議するポエトリー・リーディング」CD用のジャケットに提供した。
_dsc6308jpgsumi沢さんといとうせいこうさんの即興コラボ。2008年


_dsc6360jpgsumiチャリティーコンサート後のサイン会の沢さん。2008年

719lebyqg3l_sl1175_jpgweb「ミャンマー軍事政権に抗議するポエトリー・リーディング QUIET」CDジャケット。写真のアウンサンスーチーさんは1995年に撮影したもの。6年間の自宅軟禁解除直後だった。20年も前だから、スーチーさんも若かった。

Disc01_369_2「谷川俊太郎をうたう」(2014年)

61pdaka13kl_sl1067_jpgweb私の好きなCD。「満月の夕」が最高。


吉沢正巳さんの反原発沖縄行脚に同行(6月22日~25日)
 福島県浪江町の「希望の牧場」代表である吉沢正巳さんの沖縄行脚に同行し、吉沢さんの辺野古新基地反対闘争への連帯と、彫刻家・金城実さんとの「反米軍基地・反原発」コラボの現場を共有してきた。琉球新報には、二回に分けてルポ記事(7月15日と16日)を書かせていただいた。「自然と人間」誌8月号にも長文の寄稿をしたが、せっかくなので写真で少し紹介しておきたい。

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街宣車とベコトラで沖縄上陸後、さっそく米軍キャンプ・シュワブゲート前に駆けつけ、「原発も米軍基地もいらない」と連帯のスピーチ。


Jpgwebベコトラとは、「望郷の牛」を載せた牽引車両。


_8ds7666jpgsumi希少サンゴが群生し、ジュゴンのエサ場ともなっている大浦湾埋立のためのボーリング調査が始まっている。

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_aaa1187jpgsumi米海兵隊キャンプ・シュワブゲート前で、基地建設反対の抗議行動を行う座り込み参加者。

 昨年8月から那覇市から座り込みに駆けつけている70代の女性の言葉を紹介したい。
「参加者が増えるきっかけは翁長知事が誕生してからと思いますよ」。
「沖縄ではアベノミークスといっているんですよ。ミークスって意味わかりますか。安倍の目くそなんかに負けられるか、という意味ですよ」

_aaa1233jpgsumiゲート前の座り込み行動は今日までに380日を超えた。
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「慰霊の日」の、安倍首相訪沖に抗議する人々。(県主催の追悼式典が開催される平和祈念公園入り口)


_aaa0275jpgsumi読谷村にある金城実さんのアトリエを訪ね、庭に雑然と置かれている彫刻作品に圧倒された吉沢さん。


_8ds6230jpgweb金城さんは、「慰霊の日」に「魂魄の塔」の脇で開催された反戦集会に、安倍首相に対する抗議行動として、二体の塑像と、辺野古反対闘争の道半ばで亡くなった同志10数名の頭像を持ち込み展示した。

 高さ2mをこえる二体の塑像作品は、辺野古の神を意味する「漁夫マカリー」と、怒りで太鼓を叩き死者を呼び覚ます妊娠中の女性を具象化し鬼の面をつけた「鬼神」。金城さんの真骨頂が鬼気迫る気迫となっている。

_8ds5936jpgsumi二体の塑像と、「望郷の牛」を背景に、この時しか撮れない金城実さんと吉沢さんとのツーショット。

「絶望は、抵抗することでしか希望が見えてこないと魯迅は言ったが、あんたがそうだ」と金城さんは、吉沢さんの抵抗を高く評価した。

 「(原発事故で)避難しながら、沖縄のみなさんの長い苦しみについて理解できるようになりました。だからぼくは沖縄に宣伝カーできた。つながりましょう、福島の苦しみ。沖縄の苦しみ。根っこはつながっています。深い僕たちの連帯と国民の実力で、どうしようもない安倍政権の政治をぶち壊し乗り越えていくしかないでしょう。みんなの人生テーマとして死ぬまで闘おう」(吉沢さんの反戦集会でのスピーチから)


◯雑記帳後記
 京都での長期写真展、佐々井秀嶺師一時帰国、戦争法案反対集会デモなどで、5月からは今までにないくらいあわただしかった。ブログの更新ができなかったのはそのためだ。そこで、新刊紹介と、タイムリーな沢知恵さんとのコラボの紹介を兼ね、吉沢さんの沖縄行脚もまとめてみた。一見、毛色の違った印象があるかもしれないが、実はそんなこともないとわかっていただけると思う。

◯取材活動支援のお願い
フォトジャーナリスト 山本宗補 プロジェクト支援
ジャーナリストの活動を支えてください
←←支援方法など詳細があります。よろしくお願いします。

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