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2014年6月の投稿

2014年6月16日 (月)

9条をなきものにする「安倍政権即時退場」を求める市民の叫び(Abe Fascist Get Out !) 

(写真はクリックすると拡大します)

 6月14日、15日と連続して新宿駅周辺を、安倍政権即時退陣を求める抗議デモが別々の主催者の呼びかけで開催された。参加者はほぼ同規模の700人ほどか。憲法がないがしろにされようとしている危機に、大手メディアの取材者の姿はほとんどない。果たして、メディアが無視するほど重要ではない抗議行動なのだろうか

 憲法を正式な手順を踏まず、一首相、一内閣によっての解釈改憲がまかり通れば、憲法9条だろうとなんだろうと、その時その時の首相や政府の都合で憲法を超えた判断がまかりとおる。もはや民主主義ではない超法規国家の仲間入りだ。独裁政権化しているに等しい。いま、国会での時間をかけた審議などせずに、安倍晋三(首相)が自民党と公明党の与党の内輪だけで議論してごり押ししようとしている結果はまさしくその通りとなる。

 憲法99条は、天皇以下、首相および全閣僚、国会議員、全国の裁判官に憲法を擁護する義務を課しているのではなかったのか。いつから安倍首相は憲法を超える存在になったのか。権力を持つ側の暴走を止めるための条項が99条ではなかったのか。

・ちなみに憲法99条は以下のとおり
〔憲法尊重擁護の義務〕
第99条天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。
 
6月14日(土)新宿柏木公園~新宿駅周囲をぐるりと回り、靖国通り~柏木公園戻りコース
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 ・このところ、公明党が「平和の党」として安倍政権、自民党暴走の防波堤となることを期待する報道が目に付く。果たしてそうだろうか。長年自民党と連立を組む公明党は、多くの市民が期待するような「平和の党」ではないことはすでに明らかだろう。

 現代の治安維持法といわれる秘密保護法では自民党べったり。大量の被ばく労働者の存在と使い捨てでしか成立しない原発をベースロード電源とすることに賛成し、脱原発の意思さえあいまいにしたままだ。原発輸出も武器輸出解禁にも同調。大企業優先のどこが平和の党なのか。

 解釈改憲は断じて受け入れないという公明党幹部の声などどこにもない。憲法を壊さないことよりも、連立の維持を優先すると報道されている。それが公明党の本質なのだろう。

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邦人輸送中の米輸送艦の防衛が必要と繰り返す、安倍(首相)の詐欺商法的答弁問題

 ・6月9日立憲デモクラシーの会緊急記者会見(衆議院第一議員会館)内田樹教授のブログより
共同代表の山口二郎(法政大学・政治学)教授は、「机上の空論」であり、荒唐無稽だと指摘した。

 山口教授の4つの要点:
1 内閣の憲法解釈の変更によって憲法9条の中身を実質的に改変する安倍政権の「方向性」は、憲法に基づく政治という近代国家の立憲主義を否定する。

2 首相が示した集団的自衛権を必要とする事例等は、軍事常識上ありえない「机上の空論」である。また、抑止力論だけを強調し、日本の集団的自衛権行使が他国からの攻撃を誘発し、かえって国民の生命を危険にさらすことへの考慮が全く欠けている点でも、現実的ではない。

3 「必要最小限度」の集団的自衛権の行使という概念は、「正直な嘘つき」と同様の語義矛盾である。他国と共同の軍事行動に参加した後、「必要最小限度」を超えるという理由で日本だけ撤退することなど、ありえない。

4 安全保障政策の立案にあたっては、潜在的な緊張関係を持つ他国の受け止め方を視野に入れ、自国の行動が緊張を高めることのないよう注意する必要がある。歴史認識等をめぐって隣国との緊張が高まっている今、日本政府は対話によって緊張を低減させていく姿勢をより鮮明にすべきである。

 山口教授は追加説明でこう解説した。
「安倍さんは、紙芝居まで用意して、有事の際に日本人を運ぶ米国の艦船を護衛する必要があると.そのために集団的自衛権が必要だという理屈を立てた~こういった話は真に荒唐無稽~そもそも米軍の艦船に、民間の日本人が乗って、日本に帰還するなどうという事は、米軍自体はまったく想定していない」
Abekaiken2山口教授が「紙芝居」と揶揄する、アベノクーデターといわれる5月15日の会見写真(朝日新聞webから)

 「仮に、日本の近くで有事が起こった場合、その敵対国は米国本土ではなくて、日本にある米軍基地、あるいは、更には日本の国土を攻撃することは、明らか~~「船に乗って帰ってくる日本人を守る為に武力攻撃が必要なんだ」というわけですけども、その数百倍、数千倍の損害、人命の損失、あるいは環境破壊を引き寄せる危険性について何ら考慮していない。あるいは考慮していることを隠しているという点で、真に不誠実極まりない説明~~とりわけ、日本という国は、日本海沿岸に多数の原発を置いているわけでありまして、通常兵器による戦争は、すなわち、核戦争を意味いたします。そのような脆弱な国土を作っておいて、武力攻撃を行う、あるいは戦争状態を誘発するという事をいったいどこまで真面目に考えていたのか」

辻本清美議員は米艦が邦人を輸送したことが一度もない政府答弁を引き出した。(ブログよりの引用)

「6月11日、衆議院外務委員会で辻元清美が集団的自衛権について質問をしました。
そして、「戦争時に米輸送艦によって邦人が輸送された事例」は過去に存在しないこと(外務省)、米国政府は、米国に頼らず自国民を避難させるよう全ての外国政府に要請していること(内閣官房)を、政府は認めました」
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辻本議員:これまでに米輸送艦が邦人を輸送した例はありますか。

外務省・三好領事局長:お答え申し上げます。海外における邦人の退避の事例につきましては、邦人が独自に退避した例もあり、すべてについて網羅的に把握しているわけではございませんが、政府といたしましては、お尋ねのような過去の戦争時に米輸送艦によって邦人が輸送された事例があったとは承知いたしておりません。

6月16日の朝日新聞は、「米艦で邦人救出」の見出しで、98年に周辺事態法をつくる際、米側の強い意向で避難する日本人を米軍が運ぶ「非戦闘員救出作戦」はなくなったと指摘。

「97~98年の交渉や法案づくりに関わった当時の政府関係者によると、米軍が海外の自国民らを救出・保護する作戦では、国籍による4段階の優先順位があるという。
「米国籍、米国の永住許可証の所有者、英国民らが優先で、日本人は最後の『その他』に位置づけられている」


6月15日(日)新宿アルタ前広場ミニ集会~新宿駅周辺路地裏を回り~アルタ前広場コース
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_8ds4219_2ジャーナリストの斉藤貴男さん。
 「30年くらいマスコミの仕事をしていますが、ここまでひどいことは初めてです。集団的自衛権は瀬戸際まできています。安倍さんは中国の脅威とか尖閣がどうとか言いますが、要はアメリカと一緒に世界中で戦争したい、下々にやらせて楽しみたい、儲けたい、早い話がそういうことです。みんな騙されているのはメディアのせいです。
徴兵制を復活させなくても、貧しい人間が増えれば生きていくために軍隊に志願するしかなくなる。そんな世の中が構想されています。

 新聞協会は、消費税の低減税率を適応してくれと自民党におねだりしています。マスコミは自分たちの金儲けのために読者や視聴者をだまくらかす役割を負っているわけです。安倍さんとしょっちゅう飯を食いながらそんな相談をしているわけです。

 ジャーナリストがまともな仕事をしていれば誉めてください。どうしようもない仕事をしたら叩いてください。少しづつ良くしていって、初めてどうしようもない安倍を追放することができます」

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_8ds4256NPO法人PARC事務局長の内田聖子さん。

TPPに代表される一部の大企業だけが儲かる仕組みを、安倍政権は国内でもどんどん進めようとしています

 ブラジルのファベーラ(スラム街)で、教育にお金が回らない、診療にお金が回らない、誰が儲けているのかと声を上げたブラジルの人たちに心から連帯したいと思います。それは2020年の東京の姿ではないでしょうか。

 安倍政権が進めようとしている新自由主義がさらに進んで、TPPが妥結してしまったら、教育、医療、社会保障、仕事、農業漁業という生きるために最も大切な営みが台無しになってしまい、多くの人が貧困に陥ります。
 2020年にはオリンピックというお祭り、大きなまやかしの下で生きることになってしまいます。一部の人たちだけが儲かるこの仕組みに猛烈に怒っています。世界の人たちと連帯をしていきましょう」

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・6月16日の東京新聞「核心」は、首長 「解釈改憲ノー」続々のタイトルで、全国12の知事や市長村長らが、安倍首相の憲法解釈変更に反対する声を取り上げている。
 
 札幌市上田文雄市長:「危機感だけをあおる手法は国民に冷静な判断をさせない催眠商法のやり方に酷似している」「行使を容認すれば9条がない状態になる」

 長野県中川村曽我逸郎村長:「集団的自衛権を行使することは、日本の税金で訓練した若者が、税金で購入した米国製の兵器とともに、米国の都合で始まった戦争に駆り出されることだ。何重にも売国的だ」「若者の村葬をさせられる時が来るかもしれない。自分はそんな弔辞は読みたくない」

「現職の首長の中には、そういう発言はしにくい人もいる。声を上げなくても同じ思いを持っている首長は多い」
(曽我村長は「脱原発をめざす首長会議」にも参加している)


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取材後記:首相の失職
 [バンコク 7日 ロイター] タイのインラック首相が政府高官人事で職権を乱用したとされる裁判で、憲法裁判所は7日、インラック首相の行為は憲法違反とする判決を下した。違憲判決が下ったことで、憲法の規定により首相は失職する。人事決定にかかわった9閣僚も違憲と判定され、失職することになる。
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 ↑先月初めのこの判決には驚いた。憲法裁判所が現職のインラック首相を職権乱用は憲法違反にあたるとの理由で失職させのだ。その後のタイ軍最高司令官によるクーデター(よく繰り返される)により、タイの国政はさらに混迷を深めることになったが、日本に憲法裁判所の必要性を実感したのもこの時だ。

 安倍首相による解釈改憲は、日本に憲法裁判所があれば、憲法違反で失職させられる行為に値する(憲法99条違反)。そうではないだろうか

 6月17日(火)には「解釈改憲で憲法9条を壊すな!! 6・17大集会」日比谷野外音楽堂でが開催される。終了後には、銀座と国会方面の二コースに分かれてデモがある。市民の怒りの結集が欠かせない。

追記(6月19日)「解釈改憲で憲法9条を壊すな! 6・17大集会」から

 日比谷野音で開催された集会とその後のデモに5000人が参加したので、写真を数点追加したい。
平日の官邸前は、若い世代が中心となって、「安倍辞めろ!」コールと、「ファシスト失せろ!」コールが、激しくこだました。

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_8ds4982web池田香代子さん。

「憲法にのっとったこの国のあり方を変えてしまう。これは憲法解釈クーデターです。集団的自衛権は憲法をどう捻じ曲げようが絶対に行使できません。条件闘争している場合ではありません。平和憲法が平和憲法でない国になってしまいます。憲法のない国になってしまいます」


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◯取材活動へのカンパはこちらへお願いします。
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2014年6月 5日 (木)

ビルマ(ミャンマー)の民主化のために闘うアウンサンスーチーさんのこと Aung San Suu Kyi in Japan(in 2013)

(写真はクリックすると拡大します)

_8ds8784(2013年4月13日 都内にて撮影)

 民主化運動の指導者で、ノーベル平和賞受賞者として知られるアウンサンスーチーさん。6月の誕生日で69歳になる。一年前の4月、彼女は日本を27年ぶりに訪問した。写真公開には1年の縛りがあったので、その時に撮影した写真を紹介したい。

 かつて、アジアの軍事政権といえばビルマ(ミャンマー)を指した。1988年から私も熱心に通った国だ。アウンサンスーチーさんは、母国の軍事政権下では、自由な民主化活動が許されず、88年にイギリスから帰国後は、大半の年月を自宅軟禁の繰り返しで、彼女が指導者の政党活動もありとあらゆる弾圧対象となった。民主化活動家の逮捕や投獄と拷問、生きるために軍政批判をしない圧倒的多数の国民、国軍の横暴さ。どれをみても、戦争中の日本の治安維持法が機能していると置き換えてみることができた。ちなみに、ビルマ国軍の母体を軍事教育したのは旧日本軍である。

 東京オリンピックの二年前の1962年に、ビルマ国軍がクーデターにより全権を掌握してから約半世紀。軍政のイメージが変わり、アウンサンスーチーさんがようやく政治活動を再開できるようになったのは3年前だ。高級軍人が軍人メンタリティーで国の政治行政経済教育保健衛生などすべての分野を牛耳る政治から、表向きの民政化が図られた。

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 いま、ビルマは軍事政権下で2008年に国民投票にかけられ強行成立させられた、軍人が国政のトップを握り、議会の4分の1を指名された軍人が占めるという憲法下にある。国軍の最高司令官が、国が危機に瀕していると判断したときには、クーデターで全権を握る権利まで与えられている「憲法」だ。真に民主的な憲法に変えるためにアウンサンスーチーさんたちが活動している。

 母国民主化を願い、日本に政治亡命し難民認定されたり、強権的な軍政下から逃れてきた在日ビルマ人の若者たちは、ひところは1万人をこえた。ビルマ人が民主的な国として憧れた日本だが、自民党政権下での対ビルマ外交は、少数民族に助け舟を出すわけでもなく、密かに民主化勢力を支援するでもなく、軍政に明確に加担する路線で一貫していた。

 そして今や、安倍晋三首相の復権に伴い、かつてのビルマ軍事政権下の愚かな軍人のメンタリティーによる政治行政を目指すような危険な風潮が日本政治に蔓延している。敗戦後の日本を形づくった平和憲法と9条の精神を根底から台無しにしてしまおうとする安倍の解釈改憲が現実を帯びてきている。見せかけの「平和」に安住し、民主主義を守る不断の努力をないがしろにしてきた大きなツケともいえる。ビルマ人は多大の犠牲を払い、命をかけて軍事政権を民主的な政府に変える努力を怠ることはなかった。

 アウンサンスーチーさんのビルマは、民主主義を確立するために軍人が作った憲法を変えようとし、一方の安倍の日本は、侵略戦争を二度としないことを誓った憲法の平和主義を首相自ら棄て去ろうと躍起となっている。

 アウンサンスーチーさんが来日中に語った母国への思いと民主的な政府を確立したい熱い気持ちを少しでもシェアしたい。以下の内容は、私も運営委員をつとめるビルマ市民フォーラム(PFB)が昨年6月に発行した「アリンヤウン」特別号からの転載です。写真は私の撮影です。

◯在日ビルマ人によるアウンサンスーチーさんの歓迎会(2013年4月13日)
 _8ds8751在日ビルマ人が企画し主催した集まりに、1000人をはるかに超す参加者であふれた。

_aaa0514(外務省の招待での来日。警護が異常に多かったのが目を引いた。在日ビルマ人はアウンサンスーチーさんに近づくこともできなかった)

 アウンサンスーチーさんの短いスピーチと、会場を埋め尽くした在日ビルマ人から前もって提出された質問に答える形で進行。ほとんどビルマ語が使われた。スピーチでのスーチーさんのポイントは二点。ひとつは、母国とのつながりを絶やさないでくださいということ。二点目は、団結してほしいということ。

 「例えどこの国に帰化したとしても、同じ国の人間なのです。私たちの国は連邦国家であり、多くの民族が住んでいます。そのことをとても誇るべきだと私はいつも言っています。~~こうやって多くの民族がいる国であるのですから、その意識をみなさんに持ってほしいのです」

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 「団結、団結といくら言っても、言っている間にまた言わなくてはなりません。~~なぜ私たちは団結しないかというと、自分に自信がないからです。自分に自信がないと、他人が自分より良くなることに不安を覚えるからです。みなさん、その意識を捨ててください」

 「誠実な道徳を持ち、自分への自信をはっきり意識する必要があります。他人に対し妬みを持っていたなら、自分は妬んでいるのだと受け入れてください。そうしないと自分を変えることはできません」


・質疑応答
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Q1:ビルマの憲法はどのような基準で作られるべきですか?

AS:「憲法を作る組織はより多くの国民に信頼されていることが大条件です。これが一番重要なことです。国民が信頼していない組織が作る憲法に、国民が敬意を払うことはないでしょう。~~今の憲法に対しては、既に私たちNLDや他の組織が多くの批判をしてきています」

 別の憲法関連の質問に対する回答:「この憲法を作る組織の中にどういう人が入っているか。全民族が信用し同意される組織になってから、真の連邦国家を作ることができます。2015年選挙を自由に行うことはそんなに難しくはないが、今の憲法のままでは絶対に公正にならないと私は答えました」 

Q2:東京医科歯科大大学院の博士課程で勉強しています。博士課程を卒業した後にビルマに帰り、研究を続けたいです。医学研究所を外国と共同設立するために、政府関係者に協力を呼びかけていただけませんか?
AS:「今の大学は教育省が主人公になっています。ヤンゴン大学を手始めに、学生中心の大学へと変えていかなくてはなりません。大学が改革したら、学生たちの向上心も高まり、研究所も進歩すると思います」

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Q3:アメー・スー(アウンサンスーチーお母さん)の健康が心配です。後継者を指名してください。決まっていたら教えてください。

AS:「ビルマは王政ではありません。私は私の後継者を自分で選ぶことはまったく考えていません。その代わり、できるだけ次の世代を向上し育成します。これは本当に難しいことです。ビルマの教育システムはこの50年間で非常に低下し、今の若い世代は昔の若い世代の人たちのレベルに達していないのです。~この責任はその人たちにはありません。ビルマ全体の責任です」

_aaa0278(参加者の在日ビルマ人)

Q4:国内平和と経済投資・経済支援のどちらを優先すべきでしょうか?

AS:「平和なくして経済成長はできず、経済成長なしで国内平和を維持することはできない」
「私たち兄弟民族はお互いに勘違いをしているから、いまだに国内平和を実現することができない。私たち兄弟民族には過去の暗い影がたくさんあります。その暗い影の責任は大多数であるビルマ族たちに多くあり、その事実は受け入れるべきでしょう。今までずっとビルマ民族指導者による政権が続いてきたことです。ビルマ民族に大いに責任があるとはいえ、少数民族も協力しなくてはなりません」

◯アウンサンスーチーさんと民主化支援団体との交流会(4月17日、都内ホテルにて)
 出席者はビルマ市民フォーラム、アムネスティー・インターナショナル日本、ビルマ情報ネットワークの三団体から代表。私は交流会の写真担当として出席。
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・スーチーさんの冒頭あいさつ:
「私たちは民主化を達成したわけではありませんが新しい役割をみなさんにお願いしたい。紛争解決のために私たちはどのような役割を担うべきか。紛争の原因はとても深いところに端を発しています。歴史的なものであるため、解決は簡単ではありません」

「なぜ違う考え方を持っている人たちを排除したいのでしょうか。政治囚問題の本質はここにあります。自分たちと意見が違ったり、価値観が異なったりする集団や個人が存在することを受け入れられないと考える人々がいるから、政治囚は存在しているのです。このことも異なる民族・宗教の人々の間で起きる紛争の原因となっています」

「重要なことは紛争の原因を排除することです。主張の核なるところは変えないとしても、人権侵害をした人々の態度や考え方に働きかけることで人権侵害を防いでいくことに強調のポイントを移していただきたい」

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・質疑応答から
Q(PFB根本敬先生):ビルマの国民和解に深刻な問題として、排他的ナショナリズムがあると思います。この現象と解決方法についてどのように考えていますか?

AS:「残念ながらビルマには、特に諸民族のなかに、私たちの国を国家として認めていない人々がまだ大勢います。統治体制に欠陥があるので~私たちはビルマ連邦として独立しましたが、真の意味での連邦を実現したことはないのです。従って、それが排他的ナショナリズムとは考えていません」

「イスラム教徒の問題は宗教的側面を考えなければなりません。陰謀説は危険であることは十分用心していますが、私は意図的に問題を扇動しているグループが確かに存在していると考えています~~政治的理由から扇動を行う政治集団の有無も考えなければなりません」
(スーチーさんは市民による推測だと強調した上で、具体的に国軍翼賛政党のUSDPと、ディペーイン事件を起こした当事者とされるスワンアーシンと、かつて国民から恐れられた軍諜報部を牛耳ったキンニュン将軍に忠誠を誓う人々、それに政府内部の人間を挙げた。陰謀の理由は、このまま順調に2015年総選挙を迎えたくないためだとのこと)

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Q(秋元由紀ビルマ情報ネットワーク):開発事業に対する反対の意思を住民が表明できるようになったが、開発と援助についてのスーチーさんのスタンスと日本のODAについての質問。

AS:「良い影響をもたらす投資が何かを考えてみたらどうでしょうか。投資する側は寄付のために投資するのではありません。彼らは慈善事業とは違います。彼らは、利益を上げるために投資するのであり、そこには何の問題もありません。私たちに必要なのはガイドラインであり、突き詰めれば法の支配です。法の支配は私たちの国が大いに必要としているものです

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「日本政府はODAに関する協議を、ビルマ政府だけでなく、立法府や我が党(NLD)などの政党とも積極的に行っていただきたい。我が党は最大野党なのです。ODAは両国間だけで決めるべきものではありません。ビルマ政府は相手のひとつであれば良いのです~~外務省がビルマ政府と同じくらい、立法府と国民民主連盟(NLD)とも意思疎通をするように。外務省は政権は変わるということを常に心得ておくべきです。いつまでも昔の政府のままではないのです」

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_aaa0718交流会後の記念写真

◯あとがき
 私にとっては15年ぶりの再会だった。1998年の4度めの単独インタビュー直後に秘密警察に捕まり、国外退去させられて以来だった。ビルマ軍政のブラックリストになり、ビザが発行されず、国境周辺の取材はできても、ビルマ国内に入ることができなくなった。2008年の死者10万人以上を出した巨大サイクロン・ナルギスの被害を取材しようとシンガポール、マレーシア、フィリピンの各ビルマ大使館でビザ申請しても出なかった時の悔しさを思い出す。もう16年もビルマ国内の急変を見ていないことはとても残念だ。とはいえ、3・11後は自分の足元が崩壊しかねないので、何よりも国内での取材活動を優先している。

 在日ビルマ人による歓迎会では、主催者の計らいで、最前列の席を確保できた。在日ビルマ人の多くは若い世代となり、アウンサンスーチーさんに会うのが初めてで、彼らの熱い期待感が会場に充満していた。

Asskjuly1995toppage11996年7月に撮影。6年に及んだ第一回目の自宅軟禁解除直後、

 交流会ではひと目見て、スーチーさんの顔のシワを強く実感した。声の若さとか調子とか、仕草に変わりはなかった。あいさつの時に顔を覚えていてくれたのにほっとした。交流会終了後の記念撮影前に、3・11を取材したフォトルポ「鎮魂と抗い~3・11後の人びと」(彩流社)をスーチーさんに直接献本した。その際、「原子力発電所だけはビルマに導入しませんように」とスーチーさんに話した。驚いたのは、間髪をいれずに冗談とも本気とも取れる返答が返ってきたことだ。

「そのためには私を大統領にしてください!」
 
 アウンサンスーチーさんは二度の集まりで多岐にわたる内容と詳細に語っている。詳しく知りたい人には、以下の「アリンヤウン」のアウンサンスーチーさん来日特集号の入手をおすすめします。お問い合わせはビルマ市民フォーラム(PFB)事務局までご連絡ください。また、PFBのホームページはこちらです。

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・アウンサンスーチーさんの取材を繰り返した頃の写真はこちらをクリック。アウンサンスーチーさんの写真 Part1&Part2


◯取材活動支援のお願い
フォトジャーナリスト 山本宗補活動支援
ジャーナリストの活動を支えてください。

・郵便振替口座(加入者名 山本宗補)
00180-1-572729

・銀行振込
城南信用金庫
店番036 普通口座 ヤマモトムネスケ 口座番号340130


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2014年6月 2日 (月)

写真ルポ「6・1官邸・国会前大抗議・川内原発再稼動やめろ」

’写真はクリックすると拡大します)
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 真夏のような暑い日だった。首相官邸前と国会前で開催された、炎天下の反原発大抗議を写真と登壇者のスピーチの一部で報告し、全国の脱原発を求めるみなさんと共有したい。

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_8ds2410菅直人元首相
「今水をかけて冷やしているから大丈夫と(東電の)広瀬社長が言うので聞いてみました。格納容器の底にどのくらい水があるのか聞きました。わずか60センチですよ。燃料棒は頭が出ているのではないかと聞いたら、わからないと言います。水が確実に漏れているから60センチより水に上にたまらない。国内ばかりか海も含めて外部に出している。原発事故はいまも続いているということです」
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_8ds2522(城南信金吉原理事長)
「安倍首相は日本を取り戻すといってますが、ならばなぜ国土を失ってしまうような原発を稼動させようとするのが理解できません。取り戻すどころか日本を失っています。いま原発を止めると日本経済は必ず再生するんです」

「原発は一つもメリットがない。原発を動かし続けると膨大なツケが必ず回ってくる。原発のコストは長い目でみれば膨大な費用が何万年もかかる。原発のコストが安いなんてのはうそです。国家ぐるみの膨大な粉飾決算です」原発は政官財の癒着の問題です」

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_8ds2497今大地晴美さん(敦賀市市議)
「敦賀市の市議をしている今大地です。問題児といわれてきました。福井地裁の判決は感動的でした。裁判長の顔を見ながら判決を聞きました。涙が止まりませんでした。当たり前のことを当たり前のことばで判決を出してくれました。立地地域住民は見ざる聞かざる言わざるでないと生きてこれませんでした。中島哲演さんは、原発立地自治体は原発植民地だと言って来ました。逆らえません。私たちは人らしく生きることを奪われて生きてきたのです。

 これまでは司法も見ざる聞かざる言わざるでした。司法に生き返るチャンスを与えたのも5月の福井地裁の判決です。この判決文が各地での訴訟の力となるでしょう。全国の耐震基準値は偽装です。これまでの地震の平均値で基準値を決めているのです。危ないの一言です。判決はこのことにも言及し、起こらないとは絶対にいえないと言いました。

 原発立地自治体の住民も原発に勤める人も家族も、まだ声を上げられない人が大勢です。お願いです。原発は危ないと声に出していえるような反原発や脱原発の運動をみなさんと共に作っていきたいと思います」

(注:敦賀原発、もんじゅ、美浜原発、大飯原発、高浜原発の画像は拙ブログでごらんください。→日常に溶け込んだ原発:福井県の原発銀座(上)日常に溶け込んだ原発:福井県の原発銀座(下)若狭原発銀座で元原発作業員(下請け労働者)・斉藤征二さんの話を聞いた。

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「企業が設けるために人を殺していいのかが問われています。福井地裁の判決は運転を差し止めしました。裁判官の良心宣言です。最後の勇気です。私たちの運動が裁判官の良心をゆり動かしてきたのです。無駄な運動はありません。~安倍首相は原発も武器も輸出する。こんなめちゃくちゃな政治でも自民党は誰も反論しない。裁判官が勇気だしているのに自民党には勇気がない。自民党は死んだのか。美しい国を踏みにじっているのはお前たちではないか」(鎌田慧さん)

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_aaa8335地元の川内原発の再稼動を絶対に止めるべく登壇した川内前議員。握手するのは反原連の進行役、はなさん、


_8ds2573希望のエリアの盛り上がりと一体感、
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_aaa8424登壇者のスピーチを日陰で聞き入るタフなはずの広瀬隆さん。

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_aaa8590(後藤政志さん)
「科学的とはわかったこともわからないことも隠さないこと。朝日がやっている吉田調書の報道を隠すことは倫理的に犯罪ですよ。私は格納容器の設計者だったが、(福島の)格納容器が壊れた原因すら、日本でも世界でもわかっている人はいない。それでも原発再稼動というのはありえないですよね」

_8ds2711(茨城県)原発事故からくらしを守るネットワーク代表


_8ds2511佐藤和良さん(いわき市議、福島原発告訴団副団長)
「いまも一日2億4千万ベクレルの放射性物質が大気中に拡散されています。汚染水が外洋に放出されています。トレンチから高濃度の汚染水がもれています。海の汚染はこれからたいへんなことになります。

 14万人が避難生活中です。自死者が増えています。3年3ヶ月も仮設やみなし仮設で生活する自分の姿を考えてみてください。再稼動を認めたら第二第三の福島が続くということですよ

 告訴団が告訴した33人全てが不起訴になった。原発事故の責任者が誰一人責任を取らされていないじゃないですか。これが法治国家でしょうか。国会の審議は形骸化されている。憲法は骨抜きにされようとしている。すでに90人のこどもたちが小児甲状腺がんに罹っている。様々な疾患が人びととを蝕んでいます。国民がその落とし前をつけるしか、法治国家としての再生はありません」

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_8ds2462馬渡耕史さん(鹿児島の病院勤務、全日本民医連副会長)
避難する30キロ圏内には13000人の入院患者と福祉施設の入居者がいます。230の病院があり患者さんがいます。彼らは避難の対象にさえ入っていない。川内(せんだい)からの最終的避難先は鹿児島市です。川内よりも風下が鹿児島市です。避難計画では車一台に二人乗って逃げなさい。9割は29時間後には避難できているとしています。病人は入っていません。おとといの鹿児島県のシュミレーションでは、5キロ圏内の人が先に逃げ、それ以外の人は残っていなさいという計画です。絶対ありえない。こんな中で川内の再稼動を許すことはできない。

 九電を参ったといわせないといけません。彼らは追い詰められています。川内で最初に再稼動させるなんて許せません。全国の原発に先駆けて川内を再稼動する義務があるといっている鹿児島県知事も追い詰められています」

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「安倍首相にむかついてます。武器と原発を売るために税金使って世界を回ってますね。許せますか。最悪の死の商人ですよ。原発輸出するとその国でプルトニウムできますね。原発輸出は核兵器の材料を輸出することと同じですよ。広島と長崎を経験し、福島も経験したのが日本人ですよ。核兵器の材料売ってどうします。人類に対する罪ですよ。人類史上はじめてくらいの罪です。一緒に止めましょう」
脱原発世界会議の吉岡達也さん)

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・取材後記
 この大抗議行動の主催は首都圏反原発連合でした。毎週金曜日と同様に、官邸前にも参加者が集まり、原発再稼動反対のコールをあげていましたが、このブログの写真の大半は国会正門前とその周辺での撮影であることをお断りしておきます。

 また、登壇者の半数ほどしかここでは紹介できていません。登壇者全員のスピーチはビデオジャーナリスト三輪祐児さんの動画がおススメです。

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