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2014年3月20日 (木)

原発事故から3年。第3回「原発いらない地球(いのち)のつどい」(「原発いらない福島の女たち」の思いは今) 3 years after 3・11, Women of Fukushima look back their struggle to step forward.

(写真はクリックすると拡大します)

 大震災・原発事故から3年が過ぎた3月11日。昨年は、富岡町に居残って牛たちを生かし続ける松村直登さんに密着したが、今年は福島市で「原発いらない福島の女たち」が主催するデモとイベントを取材した。

 この日、郡山市では、大きな脱原発集会・デモが開催され、希望の牧場・ふくしまの吉沢正巳さんらが参加することは知っていたのだが、元気のいい、あきらめることのない福島の女たちの方にフォーカスすることにした。「福島の女たち」は、特定の党派やセクトとは一切関係がないということも、福島市内で取材しようと思った理由のひとつだ。

デモ(MAXふくしま⇒県庁⇒MAXふくしまのコース)
_8ds4476「原発いらない」デモ。主催の「女たち」約20人がタイベックスを着込んで参加。福島駅近くから福島県庁まで歩き、県庁前で東京から応援に駆け付けた参加者数十名と合流した。原発ゼロを象徴するゆるキャラのゼロノミクマ(緑色の熊さん)も参加。

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_8ds4522武藤類子さん

_aaa4095「除染中」の看板が普通にある福島市。

_aaa4027原発ゼロを象徴するゆるキャラのゼロノミクマと握手する通行人の女の子。

「こんにちは ぼくゼロノミクマです これから県庁に被ばくしない福島にしたいと申し入れにいきます 原発いらないよね 被爆はいらないよね 事故を止めて 命が大事 子どもが大好き 故郷大好き ともだち大事 みんなで仲良く」  

_aaa4129自民党福島県支部の前を通過する

_8ds4591東京は3・11を忘れてる?」のプラカードを手に、東京から駆けつけた参加者。

_aaa4248原発はおとろしか 再稼働はなりませぬ 原発なしでくらしたい 水俣」の垂れ幕をなびかせる、水俣から参加した女性。

_8ds4598ガラスバッジをつけて生活するのはいやだ!安全なところに避難させて!」と、漫画家ちばてつやさんの支援イラストを使ったプラカードを手にする参加者。

・デモ隊とは別行動で、5人が県庁で佐藤雄平知事への要望書を提出した。
要望書のタイトルは「原発事故被害県としてあるべき行動を」。

◯第3回「原発いらない地球(いのち)のつどい」(MAXふくしま4F「アオウゼ」)
 この日のプログラムは以下のとおり。参加者は主催者発表で160人(スタッフ含まれていないか)。
(「原発いらない福島の女たち」ブログを参考にしています。報告内容は私の要約です)
14:00 開会
<第1部>
スライドシヨー 「原発いらない福島の女たち」の歩み
テーマ別報告
健康・避難・移住(木幡ますみさん報告)
_8ds4647大熊町から避難し、会津若松市の仮設で避難生活を送る木幡ますみさん。
 木幡さんから直接聞いている話だが、つい最近、大熊町からいわき市に避難していた夫婦が練炭自殺(心中)したという事例を紹介した。ご主人はがんを患い、奥さんはうつ病で悩み、前途を悲観していたことが理由の一つだと話した。避難民は人生の岐路に立たされていると結んだ。

 大熊町の現状は渡辺町長が、線量の低い大川原地区の除染を進め、復興拠点として帰還したい住民が戻れるように整備中。3月 日には安倍首相が大川原地区で会見し、帰還できますとのイメージを作り上げた。

除染・帰還(武藤類子さんが、急きょ出席できなくなった担当者に代わって報告)
 除染で出た汚染土が青や黒のフレコンバックに詰められ山積みとなった写真を紹介しながら説明。川内村の全村除染のケースと田村市都路地区のケースを報告。除染しても年間1ミリシーベルト以下にはならない。

 精神的賠償は去年の8月で打ちきられ、解除されるので、住民は戻るしかない。子どもたちも元の学校に戻ることになる。解除されても帰る人は多くないため、帰還は多くの問題を孕んでいる

被爆労働(佐藤しょうこさん報告)
 ある溶接工は愛媛県から福島第一の現場に入ったが、4日間だけで親方から首をきられ解雇されたケースを報告。全ての被ばく労働者に対し、国が公的責任を取ることが求められている。除染作業は仕事が確定しない段階で全国から作業員を集めるが、待機期間が長引き、業者が生活保護を強要するケースも。

放射性廃棄物焼却(わだなかこさん報告)
 鮫川村の焼却炉問題と田村市と川内村の境界近くに建設予定の焼却炉問題について報告。焼却炉問題の共通点は、情報を非公開で建設を進める。説明会は村民以外の住民もマスコミも排除。反対派が孤立し、コミュニティが分断される。「減容化が必要」という国のことばに惑わされてはいけない。

 鮫川村の焼却炉は8月に爆発事故を起こし停止。その後111ヶ所の改修工事を行い再稼働するために試験償却をすすめている。郡山市の県中処理センターにも仮設焼却炉が100億円で建設され、市民には知らされないまま起工式が行われた。鮫川村のモデル事業の結果を待たず、なぜ各地域に焼却炉が建設されるのか

・大震災発生時刻の午後2時46分に合わせた黙祷。
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IAEAと環境創造センター(佐々木慶子さんの報告)
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 IAEA(国際原子力機関:米国主導で設立された、原子力の平和利用を促進する国連傘下の機関)がまさかこんな形で現れるとは思わなかった。佐藤知事がIAEA本部まで行って頭を下げてきた。
 100億円から130億円の国の予算で、三春町と南相馬市に建設予定の「環境創造センター」ができる情報が突然公開され、急遽、「フクシマ・アクション・プロジェクト」を立ち上げた

 (「IAEAとは?」「何のための、誰のための研究?」を広報するチラシやブックレット、頭にかぶるIAEA監視キャップなどのグッズを紹介)

 2011年12月に、IAEA加盟国などから700人の外国人が来日して、福島県と国とIAEAの三者で『原子力安全に関する福島閣僚会議』を三日間やりました。その時、IAEAと県と福島県立医大の三者が協定を結びました。

 県の「環境創造センター整備準備室」を作り、IAEAから任された仕事をしていることがわかった。IAEAからは丸投げされている印象だった。建物や活動内容のプランも公開されていず、少しづつ情報を集めた結果がわかってきた。

 センターの交流棟は、原子力についての教育の場とすることを知事が表明。これまで中身が度々変えられ、最新のものが下のスライド。「県外に避難している子どもの帰還を促す」「放射線に対する不安を取り除くためのシンポ」などの言葉が目につく内容。
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 (注:「IAEAに正しく対処するための参考資料集」 300円 フクシマ・アクション・プロジェクト作成 を購入して読んだが、IAEAとWHOの関係など、IAEAの役割が実に分かりやすいブックレットだった。オススメです。ホームページもかわりやすく充実しています)

損害賠償請求訴訟(高橋せいこさんの報告)
 自主避難区域から避難している人を対象に精神的な被害を訴える損害賠償請求をやっていきたい。岩手県一関、宮城県丸森町、栃木県那須塩原町など高いところもあります。そこの人たちにも参加してほしい。

 着手金は1万円で100万円の慰謝料を請求しましょう。事故後からどういう精神的な被害を負ってきたかを陳述書に切々と書いていただきたい。3年の自主的な避難がどれほど精神的に苦痛だったかを訴えてほしい。自分で訴えて解決しようという活動をしたい。
 若い人には大人は何をやったのかということを残したい。そのためにもこの損害請求をやっていきたい。 

再稼働反対・脱原発(黒田節子さんの報告)
 フクイチが世界中の海を汚し続けていることに胸が痛みます。海を汚すことに耐えられません。プランクトンが汚染され、食物連鎖がこれからますます起こるわけです。

 にも関わらず、安全安心キャンペーンを展開し、村に帰ろうというコールが大きくなってきています。あの戦争前はこれと似たようなことではないかと思っています。線量で分断され、補償金で分断され、市民運動でも微妙に分断されています。

 各地の原発立地市町村に行くと、地域経済が原発なしでは成り立たないことも感じます。確かに原発立地地域の自立をみんなで考える必要もあると思います。

 お金より命という当たり前のことを原発事故の後にさらに身をもって感じます。それを訴え続けたいと思います。再稼働の動きがあります。13日にも川内の原発に動きがあるようです。川内が最もやばい

 福島にはあまりにもたくさんの問題があります。一人一人のできることには限界があります。疲労感でつぶれそうになることもあります。だからこそ3年経ち、立ち止まって考える必要がある。私たちの原点は何だったのか。10年20年でわかってくることを私たちはこの1~2年で経験しているのではないか

 来るべく未来はどの方向にあるのか。廃炉の道筋を見つめ、見届けてから死にたいと思っています。私たちは誰をも傷つけたくないし、傷つけられたくもない。あらゆるレベルの犠牲の上に立つ原発を許すことはできません。再稼働反対。歌ったり踊ったりしながら共にみなさんやってきましょう。

・ドイツ人のデボラさん(たんぽぽ舎のバスで参加)のスピーチ
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 チェルノブイリ原発事故前までは、私たちは少数派で過激派とみられていました。事故後は反原発運動が盛んになりました。ドイツはこれまで30年40年の長い歴史がありましたが、合法的方法だけでもなく、テント村を作ったり、警察と激しく対立したりとか、緑の党とか政党活動もして、幅広い活動をやってやっとここまできました。それでもドイツはまだ原発を20何基動いています。日本は原発が全部止まっていますから、今がすごいチャンスだと思います。

_aaa4278デボラさんから主催者にプレゼントされたドイツ語の旗、「原子力はいらない」。

県知事に提出された要望書の読み上げ。要望書はこちらをクリック。(以下は冒頭部分)
 私たちは、311原発事故後、二度とこのような悲惨な体験を繰り返すことのないよう「原発に依存しない社会の実現」を目標に参集した女性たちのネットワークです。

 あの過酷事故から3年が経過しますが、失われた生活は戻ってきておりません。
避難地区の人々も、自主避難を選んだ人々も、福島で暮らす人々も、将来への不安を抱え、生活の再建と家族の分断に苦しめられています。

 また県民健康管理調査では、子どもたちに甲状腺異常が多数見つかり、県民を混乱に陥れています。廃炉作業と除染作業が、多くの労働者に被曝を強いながら進められていますが、作業は困難を極め、汚染水漏れのニュースは日常茶飯事となっています。

 福島原発事故は、何一つ収束しておりません。今後、私たちの身の上に何が起こるのか、重大な健康被害や再臨界、二次被曝の恐れはないのかと、心が休まる日はありません。

<休憩>
<第2部>
♪ みんなで踊ろう アイヌの踊り・ウタリ オプンパレワ
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♪ ミニコンサート
朴保(パクポウ)・李 政美(い・ぢよんみ)
_aaa4316パクポウさん
 
_8ds4772web李政美さん
 一曲目はジョン・レノンの「イマジン」を日本語で歌う。途中から若いパーカッショニストのパク・ヲンさん登場。
二曲目は「空っぽの背負子を背負って私は歩いていく」(ハングルで)。三曲目「ウナイ(女)の力」。四曲目は出来立てほやほやの「ああ福島」(作詞は武藤類子、李政美)。李さんのコンサートを数年前に聞いたことがあるが、透き通った歌声はシャーマン的な言葉では表現しにくい魅力で心に入ってくる

「ああ福島 ああ福島 ああ福島 やまはあおく みずはきよらかな うつしきわがふるさと 
ひがしにうみをのぞみ かじつはたわわにみのる こがねのいなほはゆれ そのむこう やまやまがふちどる 
ああ福島 ああ福島 ああ福島~~~」
  
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_8ds4778涙ぐむ武藤類子さん

 (美しい響きの曲だった)

 ハングルの「アリラン」から日本語のアリランとなり、徐々に踊り始める女たち。
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「会津磐梯山」で会場は踊りで賑やかに盛り上がり、鎌田慧さんも武藤さんに手を引かれ、民謡の起源とされる「かんしょ踊り」的な踊りを始めた。
エイヤー 会津磐梯山は 宝の山よ
笹に黄金が エーマタ なりさがる
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・駆けつけ人スピーチ
鎌田 慧さん
 戦争中の空襲があっても怖くないから立ち向かえという防空演習と教育が行われた事例を引き合いに、低線量被ばくは怖くないという教育が共通していることを指摘。原発は国の政策で電力会社が建設し50数基までできた。国の政策は一貫して国民を犠牲にしていると強調。原発事故後に5人の首相が反省して原発は止めると宣言したが、安倍首相だけは条件が揃ったら稼働しろといっている。
 原発は破たんしている。20年ウソをついてきた青森県の再処理工場は完全停止している。

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山本太郎参議院議員
 このまま既存の政党に頼って行くと未来がないと思います。あえて旗揚げして、身近な地方の選挙に立つ候補者を応援していきたい。そこが保守地盤でも気概を見せていかないといけない。危機感持った人たちでつながりながら不条理と闘っていきたい。権力のある人たちは市民が横につながることを恐れている。選挙という民主的な手続きをして闘うんだったらそれしかない。
(注:3月18日に山本議員は、「新党ひとりひとり」を立ち上げ、鹿児島県の補選に候補者を擁立したいと表明)

・いのちを想うキャンドルナイト・詩の朗読
 京都に避難中の鈴木きぬえさんから届いた詩の朗読があり、「ああ福島」の歌とともにキャンドルがゆっくりと振られた。

「希望の兆しの見えない状況にあっても私たちはあきらめるわけにはいきません。これからも大きな声をあげていきます」(司会の人見やよいさんの結びのことば
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閉 会

◯取材後記:
振り返ると、「原発いらない福島の女たち」が主催した第3回「原発いらない地球(いのち)のつどい」は、3年間の活動を振り返り、抗議するべき相手に声を上げ続け、4年目からの活動の課題を絞り込み、忘れることのできない悲しく辛い思いを癒し、自分たちを前に向かって奮い立たせる役割を果たすためにあったのだと思った。ある意味、東京で度々開催される大きな規模の脱原発集会・デモとは、開催の狙いが若干異なるともいえた。原発事故により様々な影響をもろに受けた被災者だからこそ当然なのだが、県外で脱原発運動する際には、忘れてはならない視点を突きつけられた機会となった。


◯付記:3月14日官邸前議事堂前抗議から
 「川内原発再稼働反対」のプラカードが目立った。
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_8ds4999福岡市で九州電力の原発に反対している高柳英子さんも参加した。
「玄海原発に過酷事故が起きても何もせんとだそうです。150万福岡市民は家ん中閉じこもっていてくださいって。九電もひどかとですたい」

◯付付記: 「フクシマを忘れない!~さようなら原発3・15集会~」から 
 主催者発表で5500人が参加した集会とデモ。
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_8ds5112原発から32㌔でシイタケ栽培などを18年やってきたが、原発事故後に福島県内で農業を再開することをあきらめ、京都に移住した元宇宙飛行士の秋山豊寛さん。

「原木には放射性物質が濃縮されて入っています。セシウムに汚染されたシイタケしかできません。友人の果実農家はオレの身体はまた汚染され、去年よりも今年のWBC測定値が多いといいました。福島では現在進行形なのです。若い人が毎日危険な中で暮らしています。

 川内原発を再稼働させてはいけない。あの永田町にいる国会議員と自称する人たち。福島の問題で誰が責任を取ったのでしょうか。東電の社長だって退職金をもらってのうのうと暮らしている。こんな不条理が許されるのは私たちが認めているからではないですか。こういうのを認めない社会を作ろうじゃないですか。

 私たちが責任を取るということは、未来に対して何ができるかということです。原子力村教は一種の新興宗教です。自分たちが正しいと思いこんでいる人たち。与党幹事長がデモなどで大きな声を上げることがテロだと言いました。彼らが日々政策でやっていることこそがテロじゃないでしょうか。そういう社会を変えましょう。それが私たちの未来への責任です」

_aaa4537手作りの「戦後民主主義の終焉」の幟を手にするおなじみの参加者。

_aaa4576デモの出発。横断幕の右端から秋山さん、大江健三郎さん、武藤類子さん、澤地久枝さん、鎌田慧さん。

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_aaa4764東電本店前。


「安倍さん 美しい国を語る前に 美しい福島を返してくんちえ あなたの言葉には心がないよ」(デモに参加していた、富岡町から茨城県に避難している原発難民の木田節子さんが新しい抗議メッセージを掲げ、東電前を歩いていたていた」(写真は別の方です)

◯取材活動へのカンパはこちらへお願いします。
 「フォトジャーナリスト 山本宗補 プロジェクト支援」


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» 福島の [千恵子@詠む...]
福島の女たちの出会いをつなぐ 原発事故。 以前から電力会社は、夥しい広告を垂れ流してきたが、マスメディアは公平な報道ができるのか。 また事故から暫くして「絆」という合言葉が盛んに見られた。 米軍のトモダチ作戦にも違和感。 もどかしい気持ちで...... [続きを読む]

受信: 2014年4月18日 (金) 16:00

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