「宇都宮けんじとともに東京都を変えていくキックオフ集会」は希望を感じさせてくれた!
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2014年の国政の流れさえ変えることになるかもしれない東京都知事選に立候補表明した宇都宮けんじさんの、キックオフ集会が豊島公会堂で開かれた。会場は満席立ち見で1100人が詰めかけた。池袋駅東口では、PRのための街宣も雨の降る中で行われていた。
・以下はプログラム順です。各発言者のスピーチの文責は筆者の山本にあります。
・前座の芸人松元ヒロさんは会場を大笑いの渦にして一挙に盛り上げた。
オリンピック招致のための安倍首相の汚染水コントロールスピーチや、著名キャスターの「おもてなし」表現をもじったり、麻生副首相の物まねなどで、発言のオカシさを皮肉ったお笑いだったが、松元さんのパフォーマンスだけは動画撮影も録音も不可。とにかく絶(笑)ものだった。
「おもてなし」と言いつつ両手を胸の前で合わせる仕草は、タイ人はするが日本人はやらないと言って、あの仕草は、日本ではお葬式の時の「ご愁傷様でした」の時くらいだと痛烈に指摘。
極めつけのお笑いは、麻生副首相が漢字が読めなかったり、計算に弱かったり、外遊時の服装がイタリアン・マフィアと勘違いされるようなちぐはぐぶりを皮肉ったもの。
「ムチ」ぶりをたっぷり披露し、「アメとムチ」で国民は統制できるというビスマルクの表現をもじり、日本の場合はすでに首相も副首相も、アメ(安倍)とムチ(麻生)ですとお笑いを締めた。とはいえ、さいごは、宇都宮さんを応援するメッセージでしめくくった。松元ヒロさんはスゴイ!!!
・宇都宮けんじさん登場
「後出しジャンケンは市民運動のやり方ではないと真っ先に出馬の決意を発表させていただきました」
「前回の都知事選の96万票は大きな成果ですが、これでは勝てない。東京都の有権者は1060万人。勝ち抜くためには300万票を取らないと勝てない選挙です。仲間内で盛り上がっているうちは選挙には勝てない。猪瀬さん、石原さんを支持した人たち、無関心だった人をいかに説得して支持者に加えることができるかが問われています」
「前回は国政選挙とダブりました。今回は都知事選だけです。沖縄の名護市長選と都知事選は、全国の国民が注視する中での選挙であり、日本の将来を決めることになる選挙です。都民の思いだけではなく、日本国民全体の思いを受け止めて東京でがんばる必要があります」
「安倍政権は何をしたか。15万人が避難生活をしている。5万人は県外に避難している。汚染水問題はまったく解決できてない。原発再稼働をし原発輸出をようとしている。生活保護基準の大幅引き下げをし、生活保護法の改悪をし、生活困窮舎を閉め出す悪法をやってしまいました。医療年金介護、社会保障全体の改悪をし、憲法25条を空洞化させようとしています。4月からは貧困者、中小企業に大きなダメージを与える消費税増税を進めようとしていることは許せないことです。派遣法の改悪、限定正社員制度の導入。残業しても残業代を払わなくてもいい解雇特区、ブラック特区を設置しようといている。企業が世界一活動しやすい国は、企業にとっては天国だが労働者にとっては地獄です」
「特定秘密保護法の強行採決。国家安全保障基本法はアメリカと共に戦争ができる体制作りを進めようとしています。これらは、実質的な憲法9条の改憲です。許してはなりません。靖国参拝はアジア諸国はもちろん、世界各国から批判されています。安倍政権の暴走をストップして、憲法を守り、東京からアジアに向けて平和のメッセージを発信する。それが今回の闘いの大きな目標です」
「オリンピックについては4つのポイントがあります。オリンピックは大震災被災者、原発事故被害者も一緒に歓迎できるオリンピックでなければなりません。そのためには被害者の救済と生活再建を早急にすすめ、原発事故収束にも力を入れる必要があります」
「オリンピックは平和と友好の祭典。1940年に開催が決まっていたオリンピックは戦争のために中止されました。安倍政権の軍国主義的、国家主義的な政策は二の舞になる方向を目指しています。平和と友好の祭典ではなく、開かれなくなる可能性さえあります。ソウル市と北京市と東京都で、平和都市会議を開催したい。国がやれない自治体外交で、アジアの平和的環境を作りだし、オリンピックを真に平和と友好の祭典にする努力をします」
「パラリンピックのためには東京の街をバリアフリーにする必要があります。金をかけずにシンプルで環境に配慮したものにしなければいけません」
「猪瀬知事の金の問題は忘れてはなりません。辞任で猪瀬知事の幕引きを許してはなりません。5000万のお金を無担保無利子で受け取り、徳洲会に9億円の補助金を出している。お金にまみれた都政から決別し、クリーンな都政を作り上げるためにも猪瀬都知事の金の、問題は徹底糾明をする必要がある。百条委員会の設置を再度求めます。石原さんはもっともらっていたかもしれない問題を明らかにする必要があります」
「都政を都民の手に、都民の手に民主主義を、都民の手に東京都を取り戻し、東京を変え日本を変えましょう。一緒に闘っていきましょう」
・孫崎享さんの応援スピーチ
「いま日本は大変な時代にあります。秘密保護法で日本は警察国家になろうとしている。原発再稼働をしようとしている。TPPで国家の主権をなくそうとしている。集団的自衛権で自衛隊を米国の戦略のもとに世界へ派遣しようとしている。どの重要な問題についてでもいいですが、それぞれの候補が何をいっているか。これを解決する結論は宇都宮さんしかいないのです」
「個人的には原発の問題が最重要課題だと思っています。再稼働が起こる寸前です。東京は東電の株主だから新潟の原発再稼働には反対するぞと宇都宮さんはいっています。これ一つみても宇都宮さんを全面的に応援していかなければいけないと思っています」
・高橋シズヱさん(地下鉄サリン被害者の会)のスピーチ
「宇都宮先生は、夫を事件で亡くし何をしていいかわからなくなっていた時、弁護団をつくり弁護団長として助けてくださいました。宇都宮さんにも勇気づけられ、オウムに資産を持たせていたらまた何が起きるかわからないからと損害賠償訴訟を起こし勝訴しました」
「被害者救済を求めて都庁にも何度も何度も行きましたが、石原都知事は会ってくれませんでした。何もしてくれませんでした。2008年にやっと被害者救済法ができました。被害者数さえ国は調べようとしませんでしたが、内閣府から警察庁をつっついてもらって6286人の被害者数が出ました。被害者数が出たのも被害者救済法でできてからです。宇都宮さんを団長とする弁護団のおかげです。弱者のことをよくわかってくれる先生です。隅から隅まで神経が行き届く都政になってくれると信じています」
・政党代表の応援
左から小池あきら議員、福島みずほ議員、村松小平市市議会議員、すぐろ奈緒緑の党共同代表、司会の木内みどりさんの各氏。
小池あきら共産党議員。
「派遣村で直接会いましたが、あのソフトでキュートな笑顔。ところが反社会的勢力と真っ正面から渡り合う、こういう人こそ首都東京の都知事に相応しい」
「石原・猪瀬都知事の14年間。老人福祉費を全国2位から43位に転落させ、都営住宅を14年間作らず、1m1億円の東京外環道路。こんな冷たい歪んだ都政をいまこそ変えるときです。福祉暮らし第一の東京を作っていきましょう。共産党は宇都宮けんじさんを全面的に支持します」
「いまこそ東京から日本の政治を変えるために立ち上がるときです。猪瀬都知事を担いだ人びとは選挙に参加する資格はありません。疑惑のあるような人物を知事にしたことを、都民にまず謝罪して布団かぶって反省の日々を送るべきでしょう」
「日本の夜明けは東京から」
福島みずほ社民党議員。
「社会保障を切り捨てさせない、雇用を守ってゆく、住みやすい東京を作る、脱原発。こんどの選挙は歴史的な選挙です。原発やだよね、消費税増税やだよね、安倍さんの暴走を不安でおかしいよねとの声を多くの人に広げ、日本の政治を東京から変えてゆきましょう」
村松まさみ小平市市議会議員
「住民投票がなんでできたかといったら市民ひとりひとりの力なんです。頑張ったのは30代~50代。政治から離れていっているといわれる世代が立ち上がったのです。自分たちが動けば変えることができると小平市は証明しました。20代、30代の人たちは弱いと思わないでください。若い人だちが動けば、40代50代、70代80代の人だってつられて動いちゃいますから」
すぐろ奈緒緑の党共同代表
「緑の党は今回も宇都宮さんを全力で応援していきます。宇都宮さんのことを知らない人に宇都宮さんの魅力を伝えていきます。①世界一働きやすい都市づくり。弱い人の側に寄り添い、労働問題の現場に立って取り組んでくれます。②脱原発・脱被曝。国にはっきりと再稼働NOといえるのは宇都宮さんだけ。被爆の徹底調査。③目先の利益や一部の既得権益だけを守る政治を脱し、将来世代のために社会を変えてゆくことができる人です」
元参議院議員水野誠一さんと歌手の石川セリさん。
「私が静岡知事選に出たとき、9人の市民に頼まれた選挙で56万8千人までに支持が広がったのです。みなさんが愚直に宇都宮さん知ってますか、宇都宮さん応援しましょうと愚直に繰り返してください。今晩から一人づつ口説いて歩く、ぜひお願いします」
・「ご主人の井上陽水さんも連れてきて」と司会の木内さんは石川セリさんに声をかけた。ニューヨークにいる坂本龍一さんからも、「応援します」とのメッセージ届いたと司会者の木内さん。
・田中隆弁護士が公選法により、できることとできないことを解説。
政治活動と選挙運動の違いを説明。1月22日の告示までと23日の告示後にできることの違いを説明。告示前は政治活動として。都政を変えようという集会や街宣は自由。
告示後にできる選挙運動について。「電話で投票依頼することは自由です。ホームページ、ブログ、Twitterやfacebookなど、Web上での選挙運動は解禁されている。誰々さんに投票をとか、誰々さんを当選させましょうという表現はまったく問題ありません。更新もできます」
海渡弁護士(選対副本部長)
「歴史的な都知事選挙の勝利のために闘っていきましょう。安倍政権は明らかにブレーキを失って暴走を始めています」
「宇都宮さんは闇金融や悪徳詐欺集団、オウム真理教とも闘って被害者を守ってきた強い精神力と実行力の持ち主です」「周囲の信頼を得て実現する誠実な人柄の持ち主が必要。優しさだけでなく、今回は悪と闘う強い宇都宮を打ち出していきたい」
「舛添さんが立候補を表明していますが、彼は原発再稼働にも秘密保護法にも反対の意見は一言もいわなかった。むしろ、もんじゅの開発をすすめ、放射性廃棄物はシベリアに埋めればいいと言った」
子どもたちも応援しているぞ、というメッセージを壇上から送ろうとしたようだが、不発。ステージから下がる子どもたちをねぎらう宇都宮さん。
「宇都宮さんのテーマカラーは、紺色です。サポーターのテーマカラーはオレンジです」と、支援者にはオレンジ色を身につけて応援してください」と呼びかける司会の木内さん。
◯宇都宮さんの基本政策と特別政策(希望のまち東京をつくる会webから)
1:世界一働きやすく、くらしやすい希望のまち東京をつくります。
2:環境重視、防災・減災重視のまち東京をつくります。
3:原発再稼働・原発輸出を認めず、原発のない社会と経済を東京からめざします。
4:教育現場への押し付けをなくし、いじめのない、子どもたちが生き生きと学べる学校をつくります。
5:安倍政権の暴走をストップし、憲法を守り、東京からアジアに平和を発信します。
<オリンピック政策>
○環境に配慮したシンプルなオリンピック・パラリンピックを実現する。
○災害の被災者と原発事故の被害者に受け容れられ、
アジアの平和につながる真の平和の祭典を実現する。
<猪瀬前都知事の問題>
○猪瀬問題を徹底的に究明し、カネと利権の東京から訣別する。
・集会後、池袋東口で雨の降る中、スピーチする宇都宮けんじさん。
冷たい雨の中、集会参加者も100人以上が立ち尽くしていた。
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PS:筆者の取材活動のサポートはこちらをごらんください→フォトジャーナリスト山本宗補プロジェクト支援
・こちらは「戦後はまだ・・・刻まれた加害と被害の記憶」写真展巡回展 開催希望者 募集Webです。
「あなたの手で、「終わらない記憶」を伝えてゆきませんか」
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