「10・13原発ゼロ・統一行動」写真ルポ
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9月1日以来の大きな脱(反)原発デモの撮影をしてきた。大量の写真で、「原発ゼロで良い」、「原発はいらない」、「再稼働はやめろ」、「原発輸出は止めろ」、「原発なくても電気は足りている」と、約4万人の人びとが、「10・13原発ゼロ・統一行動」に全国から集まった。盛り上がりと、参加者の思いを感じてもらいたい。(なお、掲載潤は適当です。途中、国会正門前で登壇した人のスピーチの一部を抜き出してあります。なお、全員分は紹介できていません)
・橋本美香と制服向上委員会の替え歌は、「おおスザンナ」の曲で、「おお杜撰な安倍政権~~~。オリンピックよりも私たちの生活を!」
・小熊英二さん(慶応大学教授):「自信を持ってください。国民の世論が強かったから全原発が止まったのです。変わっていないのは、この周辺の永田町と霞が関と一部のマスコミです。変えなければいけないのはこの狭い世界です。そこの部分をやっていきましょう」。
・吉岡達也さん(脱原発世界会議):「日本人を代表して嘘ついたら、日本人全部が嘘つきになってしまった。安倍首相の発言一つで、日本と日本人の信頼が失われてしまったのです」
南相馬市の酪農家、滝澤昇司さん。拙フォトルポ「鎮魂と抗い~3・11後の人びと」(彩流社)に登場するが、政府によって原発事故が忘れ去られそうな気配がして、いても立ってもいられずに単身上京して参加したといった。希望の牧場は車で10分のところにあり、酪農家は吉沢正巳さんのように家を空けることができないから、官邸前には行きたくても行けないと話していた人だ。今年の四月から広い牛舎の屋根にソラーパネルを全面的に設置し、東北電力に売電を始めた。月平均9万円を超すそうだ。原発に電気を頼らないで何とかしたいという気持ちを実践しはじめた。
・柳田真さん(再稼働阻止全国ネットワーク):「再稼働は日本を滅ぼします。汚染水は放射能を含んだ毒水です。規制委員会は新たに原発に合格証を出し、神話を生み出す機関になりつつあります」
◯国会議事堂前
観光バスが通り過ぎて行く国会議事堂正門前。脱原発運動は観光スポットになったのかとさえ思わせるほど根づいている。
・原発立地自治体の地元で反対運動している代表の登壇とスピーチ。
1:北海道泊原発:小林善樹さん。
「泊原発の向かいの岩内市で1500人の原発反対集会をしました。エコ風船を1000個飛ばしたところ、翌日には180㌔離れた旭川市まで届きました。30㌔避難しても何の意味もないことがはっきりわかりました。赤平市の人が今まで他人事だと思っていたがこれからは原発はいらない声を上げますと始めています。」
2:新潟柏崎刈羽原発:金子貞夫さん(原発から命と故郷を守る県民の会)。
「新潟県は巻原発と柏崎刈羽原発のプルサーマルを止めてきました。日本の反原発の歴史は負けてきただけの歴史ではありません。地元住民の間には長い地道な闘いが続いてきました。それが原発ゼロの結果にもつながっていると思います」
3:福井大飯原発、高浜原発:河合良信さん(反原発福井コラボレーション)。
「スピーチの代わりに毎週金曜日い福井で歌っている歌を歌います。原発推進する張本人の西川知事と安倍首相に送りたい」『原発なくても電気は足りてる~原発なくして仕事をつくろう~お金と生活を電力会社に握られた大飯町を助けよう~福島の事故を忘れちゃいけない~全部廃炉~廃炉~西川知事辞めろ~安倍総理も辞めろ~』
6:愛媛伊方原発:伊方原発とめまっしょい若者連合アユムグリーンレモン。
「運動続けることを諦めようとする気持ちがありましたが、みなさんの気持ちを聞いていて、日本も変わってきていると思いました。今しか止める機会はないとの思いを強くしました。若者の夢を奪っているのが原発です。伊方原発とめまっしょい!全国の原発とめまっしょい!」
4:佐賀玄海原発:稲村蓉子さん(原発をなくそう九州玄海訴訟)
「玄海原発を差し止める裁判をやっている弁護士です。1万人の原告の署名を集めています。6751人の原告があつまってますが、まだ足りません。福島から避難していた原告の一人が言っていました。原発の再稼働はアル中で死にかけた人にまた酒を飲ませることと同じだ。アル中の人は救わないといけない。日本を守らないといけない」
5:鹿児島川内原発:松元成一さん。
「国による避難訓練がありましたが、二つわかったことがあります。避難訓練は役に立たない訓練だということと、原発は危ないということを証明しているだけです。川内原発は一番南にあるので、爆発したら放射能は日本列島を横断し縦断してしまいます」
・国会議員の登壇者
三宅雪子前議員
「議席がありません。国会の中で声を上げることはできません。ですが、原発廃炉に向けてこれからもみなさまとがんばって行きます」
山本太郎議員
「参議院議員というよりも『野良犬山本太郎』というところです。『秘密保全法』はまるで治安維持法です。おそらく国会の中ではもう止められない状況です。生きる権利も表現する権利も奪われてしまいますよ。特定有害活動はまさにこの原発いらん活動が該当しますよ。中身がヤバすぎて名前を『特定秘密保護法案』と変えた。詐欺師の手口です。止められるのはみなさんの力です。地元選出国会議員にファックス、メールを送ってください。1万通を超えたら、あの人たちも心揺れるんですよ。みんなで力を合わせて止めましょう」
菅直人元首相
「台湾では『4(東芝日立三菱が造っている第4号原発に反対)5(金曜日)6(午後6時から)運動』が大きな力を持ってきています。今アメリカでもニューヨーク、ボストン、カリフォルニアでも反対運動が高まっています。みなさんの反対運動が台湾やアメリカやヨーロッパの反対運動の盛り上がりと連動しています。この流れを止めることはできないと私は確信しています」
共産党議員団
「汚染水の現状を徹底的に調査し、収束宣言を撤回し、非常事態だということをはっきりさせましょう。現場は疲弊しトラブルが相次いでいます。事故対策の主体を、儲け第一の東電に任せていてはダメです。破たん処理すべきです。メガバンクなど原発で大儲けしてきた企業に負担させるべきです」
社民党の福島みずほ議員も参加しスピーチした。
「オリンピック招致のスピーチで、汚染水は完全にブロックされているといいました。汚染水洩れてるじゃないですか。どうして安倍総理は世界に対して真っ赤なウソがつけるのでしょうか。来年3月まで検証すると言ってますが、汚染水はそれまでダダ漏れじゃないですか。汚染水処理できない東電に原発再稼働する資格はありません。他の原発を持つ電力会社にも再稼働する資格はありません」
◯取材メモ:「若者も多かった。中高年も多かった。参加者が多かった。安倍政権に対する憤りの結集を感じた」
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