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2013年9月の投稿

2013年9月25日 (水)

東京五輪は被災地の復興に役立つか?Part2(大津波被災地で聞いた)

(写真はクリックすると拡大します)

 岩手県、宮城県の大津波被災地を一年ぶりに回った。昨年9月にフォトルポルタージュ「鎮魂と抗い~3・11後の人びと」(彩流社)出版後に、拙著で紹介した被災者のみなさんを訪ねて回って以来となってしまった。

 そのこともあって、現場から1年も離れてしまうと、自分自身は、もう旅人のような目線しか持っていないような気にもなった。このブログ記事は、駆け足で取材したこともあり、私がこれまで何度か取材したことのある大津波被災者などの声に限られ(もちろん、偶然の出会いで取材できた被災者も含まれる)るので、全体の一部を反映したものであることを、前もってお断りしておきたい

 とはいえ、大津波の被災者は、東京五輪招致を祝うことは、自分たちの生活再建の日々とは無縁で、被災地の復興を遅らせるだろうと漠然とした不安と心配を抱いていることは確認できたと思っている

岩手県釜石市、大槌町
_aaa04592011年3月26日。釜石市鵜住居の4棟のアパート。 _aaa6637同、2013年9月17日。

_aaa48232011年4月25日 大槌町吉里吉里 _8ds2968同、2013年9月17日

_aaa05192011年8月16日 大槌町の江岸寺墓地から大槌町役場の方向をみる。 _8ds2945同、2013年9月17日

_aaa02172011年3月25日。釜石市魚市場跡。 _aaa3059同、2012年9月27日。 _8ds3061同、2013年9月17日。

 大震災直後の写真と今回の写真を並べて見た。大津波から二年半でガレキはキレイに片づけられ、一見、復興が着実に進んでいるように見える。しかし、被災者の生活再建も、住居の高台移転もままならない目に見えない厳しい現実があることを心して置く必要がある。

 東京オリンピック招致と関連施設建設工事は、津波で住むところを全て失った避難民の高台移転が始まる頃と時期が重なる。

釜石市の19歳
_8ds3080web_2岩崎翔さん(19歳)。
「五輪が来ても来なくても、どうせ東京の人たちは俺たちのことなんか忘れちまっているさ。だったら自分たちで復興すればいいさ」。2013年9月17日

 釜石市鵜住居の自宅は流され祖母が死亡。当時は高校生。小学校からの同級生二人が流された。女の子の遺体は見つかったが、男の子の友人で中学まで部活で野球を一緒にやっていた同級生のメールアドレスはいまだに消せないでいると話した。「どこからともなく帰ってくる気がすることもあるから」
 工業高校を卒業後は地元の復興に関わる仕事についているが、もしも大震災がなければ、今ごろは仕事を求めて東京に出ていたと思う、
ともいった。

☆釜石市片岸町の被災者、中村イヨ子さんの話(海に近い自宅は土台を残して流され、ご主人の遺骨も見つからないまま)
 中村さんはいち早く仮設を出て、昨年12月から釜石市の内陸部の求めた土地に平屋を建てて移り住んだ。
「7年後に被災者が仮設を出て、家で暮らし、生活再建ができているならば歓迎するわ。オリンピックは話題にもならない。年金暮らしの私たちには何の得にもならない」

大槌町吉里吉里の漁民
_aaa6658今年8月の盆明けにようやくかさ上げされた岸壁が出来上がった。吉里吉里の港。殺菌設備がまだ完成していないため、養殖カキは収穫後に広島県に送ってから処理され、大槌産として市場に出荷される流だという。

_8ds3003web山崎由紀子さん(真ん中、45歳)。祖母が流されて死亡した。
「日々の生活を考えるので精一杯で五輪のことなど話題にもならないわ。他所の国で起きている騒ぎみたい。予算も人もどんどん減っていくでしょう。そうでなくとも復興が遅れているのに」

 年代の異なる三人共に、同じ気持ちだった

 ちなみに、山崎さんのご主人の漁師、朋洋さんは自分たちの置かれた状況よりも原発事故被災者を心配していた。
「テレビで見たが、目に見えない放射能で、福島の人は家があっても帰れないのは辛いだろうな。漁をしても、汚染水の問題で、宮城県の魚は値が下がっているという話だし、俺たちも燃料の値上がりで、大きい船での出漁は割に合わないから止めた」

_8ds3022_2(三人ともに大槌町吉里吉里の漁師の奥さんたち。
手にするのは吉里吉里特産の養殖ワカメ。注文したい方はこちらへご連絡ください。
新おおつち漁業協同組合吉里吉里養殖組合(tel:0193-44-2321まで)

_aaa6663吉里吉里に完成したマンション型の五階建災害公営住宅。希望者が予想を下回り定員割れしているそうだ。将来、一戸建てを建てる時に補助を受けることができないので、高台移転後に一戸建てを建てたい被災者は敬遠しているのが理由だと聞いた

☆高橋英悟吉祥寺住職の話(約180人をこす檀家が亡くなった大槌町吉里吉里の高台にあるお寺)
「五輪に関しては、私は現実的です。ただダメだというのではなく、それに乗り遅れないように、忘れられないように決意して、未来の子どもに何を残してやれるのかも考えて取り組んでゆくことが大切ではないかと
大槌町は行政も含めて努力している。被災地が何を求めているかを官僚に伝えていく努力が不足しているのかなあとも思う

岩手県大船渡市、陸前高田市
114252011年4月25日。大船渡市 _8ds3118同、2013年9月18日。線路が全て撤去されていた。

_aaa06832011年3月27日。大船渡市中心部の惨状。 _8ds31172013年9月18日。撤去された線路は舗装され、バス道路となっていた。 _aaa67259月18日。線路がガードレールに囲まれたバス道路となった。


_aaa09002011年3月27日。陸前高田市市街地の惨状。 _aaa67872013年9月18日。陸前高田市はどこよりも早くガレキは撤去され、一部はかさ上げされた盛土が始まっていた。そんな市街地のど真ん中で、不思議な光景を見つけた。雑草の覆われた畳10畳ほどの広さの区画の真ん中に、小さな家庭菜園を見つけたのだ。もしかしたら昨年から始まっていたのかもしれない。所有者の「ここは私の家があった土地ですよ」という意思表示なのかもしれない。
 キュウリ、ナス、ミニトマト、サツマイモ、菜っぱ類など、10種類ほどの野菜が丹精込めて作られている光景だった。背景は、高さ7~8mはあると思われるかさ上げした盛土。
 _aaa6751
_aaa6739フレコンバッグ製の仮堤防。津波にも、台風による大潮にも耐えられるものではないのは明らか。

宮城県気仙沼市、南三陸町
_aaa10422011年3月28日。気仙沼市鹿折地区。火災も発生して丸焼けともなった惨状。 _8ds3283同、2013年9月18日。第18共徳丸の解体工事が始まっていた。 _aaa6825同、9月18日。解体される貨物船の隣の敷地に建てられた慰霊碑。地元の人によると、派出所の警察官が避難誘導の途中で津波に飲み込まれたという。

_aaa12632011年3月28日。南三陸町の惨状。 _8ds33412013年9月18日。南三陸町防災庁舎。 _8ds3324変わりゆく街を見つめながら散歩する70歳と73歳の被災者。
二人の話:二人共に自宅が高台にあったので津波の被害は免れた。一人は実家が流され、もう一人は親戚5軒が流されたという。お金のある人や若い人たちは、高台移転を待たないで、内陸部の登米市や仙台市に家を建てて移り住んだとのこと。盛土を8m~10mかさ上げし、移転が済むころには、南三陸町の元の人口は16000人から1万人くらいに減るといわれている、と被災時は68歳の女性は言った。

「何が今、オリンピックだって。こっちの復興がそっちのけになってしまうのでねえか。トルコでもどこでも、あっちの方へ行った方がよかった。福島の人は怒ってるだろうに。私だって怒るもの。私らはまだましだから」

宮城県石巻市
0182011年3月30日。石巻市門脇地区。後方で火災に見舞われたのが門脇小学校。 _aaa6877同、2013年9月18日

_aaa18392011年3月30日。門脇地区のお寺。 _aaa6890同、2013年9月18日。
_8ds3349同、9月18日。

☆気仙沼市のジーンズ工場経営者の及川秀子さんの話:
「五輪は楽しみです。でも、被災地の復興がたちおくれることもとても心配です」

都内で居酒屋を営む大槌町出身者、芳賀吉見さんの話(吉里吉里の自宅が父親と共に流され、遺体はまだ見つからない。兄と妹も亡くなった)
「オレは五輪に反対だ。喜ぶことはできない。とくに福島県の被災者が気の毒だ。収束も何もしてないし、できそうにないのにオリンピックで騒いでいる。腹が立つよ」


取材のまとめ
 復興予算の被災地外での流用は繰り返し報道されている。被災地と遠い地方での公共工事により、被災地での資材不足による高騰についても報道されている。被災地の復興事業に関わってきたゼネコン関係の経験豊かな人材や職人が、五輪施設の現場や、地元の公共事業の現場へ戻ってゆくだろうと、被災者は不安がる。その不安はテレビや新聞などの大手メディアが、五輪による経済効果などの皮算用を伝えれば伝えるほど、増幅されることだろう。


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2013年9月21日 (土)

東京五輪は被災地の復興に役立つか?Part1(福島県の原発事故被災者に聞いた)

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 「復旧・復興は相当に進んでいる。復興需要に支えられて日本で一番経済活動が前進している地域だ」。

 これは黒田日銀総裁が参院選公示前の6月17日、宮城、福島両県内視察後に河北新報(宮城県を中心とした東北地方のブロック紙。岩手県と福島県もカバーしている)に語ったコメント。このコメントを引用して、河北新報編集委員の寺島英弥氏はこう書いた。「違和感をそこから始まった。そう実感する人は東北の被災地にいるのか、と」 
 この記事は、私もフォトジャーナリズムについて拙稿を寄稿した「Journalism9月号」(朝日新聞発行)に掲載されたもので。黒田総裁の目は節穴か、ということを指摘するまでもないだろう。

 9月7日、アルゼンチンのブエノスアイレスで開かれた国際オリンピック委員会総会で、安倍首相は英語でこうスピーチした。「福島の現状に不安の向きには、私が保証をいたします。事態はコントロールされています。東京にはこれまでも、これからも被害はありません」。別の場では、「汚染水は福島第一原発の0.3平方キロメートルの港湾内に完全にブロックされている」と国際社会に公言した。

 太平洋に垂れ流されてきた原発の汚染水問題について、「嘘八百」を平然と言ってのけた安倍首相。東電幹部でさえ、垂れ流しを認める発言をしているにも関わらずだ。原発事故後、関東まで飛散したヨウ素によって、水道水が放射能汚染され、赤ちゃんには飲ませないでくださいと通達が出され、水パニックが起きたことさえも「無かったこと」にしようとした。小学生でもわかる幼稚な嘘に他ならない。

◯福島県浪江町「希望の牧場」
_8ds1314いよいよ怪しく光る「望郷の牛」

_8ds1201

_8ds1396昨年までと比べると、色つやがよくなってきた被ばく牛たち。

_8ds1353牛舎でスクスクと育つ「ケイ」と母牛。

_aaa5980冬用のエサロール。現在約1000本。

_aaa6002福島市のFMサイマルラジオに生出演した吉沢さん。

_8ds1238FMラジオに出演したついでに、福島駅前で街宣。

_8ds1167牧場の一角が汚染土壌再生試験場として区画され、ひえや粟の一種と見られるスーパーシュガーソルゴー(ソルガムとも呼ばれているようだ)が植えられていた。糖度が高く、茎は牛の好物のようだ。石油に代わるエタノール生産される資源作物だ。

_8ds1132web(9月13日)
Q:東京五輪は被災地の復興に役立ちますか?と吉沢正巳さんに聞いた。
答えは「NO!」だった。その理由は単純明快だ。
「福島県の被災地を置き去りにした大都会東京のエゴだ。勝手にやればと思う。五輪の最中に関東大震災と東海の大津波、浜岡原発がどうなるかを現実の問題としてみなさんでシュミレーションをした方がいいのではないかと言いたい」

◯住民のいない自治体の、徐染後の汚染土を仮置きした風景。
_8ds1416田村市都路地区(避難指示解除準備区域) 9月14日

_8ds1404飯舘村(避難指示解除準備区域)。9月14日

_8ds1471大熊町大川原地区(居住制限区域)。9月14日

_8ds1597余震の繰り返しにより屋根瓦の崩れ方の激しい、大熊町内の新興住宅街。

_8ds1656国道6号線に面した富岡町の立入禁止フェンスが続く一帯。

◯福島県大熊町の避難住民
 仮設住宅で避難生活を送る木幡ますみさんと、松本泰治さんの一時帰宅に同行した。二人は親戚の間柄。
_8ds1542野上地区にある木幡家のお墓に墓参り。墓地の向かいにある集会場に設置されたモニタリングポストは毎時2.88マイクロシーベルトを示した。木幡さんが持参した線量計では毎時3マイクロシーベルトをこえた。

☆松本泰治さんの自宅(いわき市に避難中。居住制限区域の大川原地区。原発から約10㌔)
_aaa6109松本さんは若くして亡くなった伯母の写真を持参してかけ直した。額が壊れたので修理したとのこと。松本さんの自宅は古いが地震による被害は屋根瓦にも見受けられない。ネズミの被害も限定されている。

_8ds1490松本さんの自宅裏手にある裏山の斜面が5m幅で徐染されていた。空間線量は6マイクロシーベルト以上を指し、土の上に直置きすると8マイクロシーベルトを示す。シイタケも果樹も元には戻らない。

 裏山から30mほど離れた自宅の庭は空間線量が1.7マイクロシーベルト前後。裏山の高さは20m以上はあり、自宅を囲むような森が全て徐染されない限り、自宅は放射線に常にさらされる。帰還困難区域に指定されていないのは、自宅敷地の一部となる裏山も含めて区域再編の判断基準としない矛盾であり、渡辺利綱町長の自宅のある大川原地区全体をひとくくりに再編した矛盾でもあるだろう。
_aaa6124web9月14日

Q:東京五輪は被災地の復興に役立ちますか?と松本さんに聞いた。
答えは「NO!」だった。その理由はこうだ。
「役立ちませんよ。オリンピックに金をかけるよりも、私ら避難民の賠償と除染などの復興や原発収束にお金を回すべきです。五輪開催は相当な金を使うわけだから、その分、私らの復興が早く進むじゃないですか」

_8ds1457大熊町大川原地区で進む先行徐染の基地となっている大手ゼネコンの事務所棟は、渡辺町長らの農地だった土地が利用されている。

_aaa6069先行徐染が進む大川原地区にある渡辺町長の自宅庭先。
_aaa6076渡辺町長の大きな家には徐染作業のための骨組みができていた。

☆木幡ますみさんの自宅(会津若松市に避難中。帰還困難区域の野上地区。原発から約8㌔)

_aaa6140木幡さんの自宅に通じる舗装道路も雑草で生い茂っていた。
_aaa6174自宅の庭先の空間線量は毎時5マイクロシーベルト前後。下げ止まりの兆候を見せている。

Q:東京五輪は被災地の復興に役立ちますか?木幡さんに聞いた。
答えは「NO!」だった。その理由はこうだ。
「原発が収束していないのに、オリンピック招致で沸いているなんて信じられない。何よりも、私たちの命を保証し、財産を補償して。そうでなくとも復興予算が流用され、減っているのに、五輪関連工事で収束作業がさらに遅れる」

_8ds15709月14日

☆住民の帰還ができるとは思えない大熊町
_8ds1632web福島第一原発の汚染水貯蔵タンク群と墓地。墓地の集団移転はいつになるのだろうか?遺灰も墓石も全てが放射能により高濃度に汚染されてしまった。
_8ds1615地震による被害の見えない屋根瓦ある民家の向こうに、カバーがかけられた1号機と、特徴的な建屋の残る2号機と高さ120mの排気塔が見える。

_8ds3396web大津波で壊滅した常磐線富岡駅の駅舎。線路上はセイタカアワダチソウが繁茂する。夜空には中秋の名月が輝いていた。9月18日

◯むすび(安倍首相の「嘘八百」スピーチ)
 9月20日、福島第一の収束作業現場を視察した安倍首相は、汚染水問題について、「完全にブロックされている」と強調したと大手メディアが報道した。

 IOC総会で2020年の東京五輪の招致が決定した。7年後の開催だが、政府も大手メディアも諸手を上げて大喜びし、お祭り騒ぎのような報道に違和感以上の怒りを覚えたのは私だけではないだろう。

 私自身の考えは、五輪を開催しようとすることは、大震災被災地全体の復興を遅らせる悪影響を及ぼすだろうということに尽きる。原発事故の収束、廃炉を遅らせ、原発難民への賠償や除染作業を遅らせるだけでマイナスとしか思えない。開催都市の東京さえ安全であれば良いという安倍首相の公式発言に、被災地を差別化する意思が読み取れる。
 政府(国)が税金の使い道の優先順位を間違え、大震災も原発事故はなかったことにしようとする空気を着実に醸成するための方便でもある。民主党政権の時、国民の過半数以上が脱原発を望んだが、脱(反)原発、再生可能エネルギー利用拡大の大きなうねりをつぶそうという狙いも見え隠れする。

 開催予定都市の東京都についていえば、都知事選当時から敗北した弁護士の宇都宮健司候補が指摘していたように、4000億円というオリンピック積立金は被災地の復興支援などに優先して活用するべきだ。五輪招致が決まったいまでも、「3・11」以降に日本社会が直面する問題は何も解決していないのだから。

PS:「東京五輪は被災地の復興に役立つか?Part2」は岩手県、宮城県の大津波被災地での取材を報告しま
す。

◯取材活動支援のお願い
フォトジャーナリスト 山本宗補活動支援
ジャーナリストの活動を支えてください。

・郵便振替口座(加入者名 山本宗補)
00180-1-572729

・銀行振込
城南信用金庫
店番036 普通口座 ヤマモトムネスケ 口座番号340130

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2013年9月 3日 (火)

写真で見る最近の脱原発取材三日分(安倍首相と小泉元首相も登場か???)

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 今年の二月からは、新刊写真集「戦後はまだ・・・刻まれた加害と被害の記憶」(彩流社)の出版まで、脱原発・反原発に関する取材の機会は減らさざるをえなかった。大震災・原発事故から2周年前後の原発周辺取材を終えてからは、ブログ記事の更新も一気に減ってしまった。乗り遅れた分を取り戻すべく、この一週間の取材をまとめてブログで紹介したい。


東電本店前緊急抗議(8月28日)
 東電による高線量汚染水の垂れ流しに抗議し、平日の夕方6時半からの緊急抗議にも関わらず200~300人が参加。反原連の呼びかけのためか、若者の参加者が目立つ
_8ds8847

_8ds8815 「東電の責任に半減期はない」

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_8ds9207


_8ds8961


_8ds9145

_8ds9023_2 “FUCK OFF” 

経産省前テント広場~官邸前~新橋SL広場(8月30日)
 _aaa5328小出博章京大原子炉実験所助教と木村結さん(東電株主訴訟で経営者責任を追及)

_8ds9379小出先生と記念写真を撮る、官邸前抗議常連の双葉町からの原発難民のおばさん。自宅は原発から2㎞。

_aaa5428小出先生もタンバリンを手に音楽隊の輪に参加し、楽しそうに汗を流していた。


_aaa5468


_8ds9506楽隊に参加して汗をかいた小出先生。「疲れませんか」と聞くと、「快感です!」との返答が返ってきた。

◯新橋SL広場:
 二人の原発難民の女性が、昨年12月の衆議院選挙直前から始めた原発事故の風化を食い止めようとするアピール行動。
 一人は原発から7㌔の大熊町に自宅のある木幡ますみさん(小柄)。一人は原発から8㌔の富岡町に自宅のある木田節子さん。木田さんは参議院選挙に緑の党から比例区で立候補したが落選。木田さんは、官邸前抗議行動の初期から参加し、原発事故によって故郷を失った福島県民と原発作業員の母親としての切ない気持ちを訴えてきた。毎回、自らプラカードを用意してアピールする姿は、木田さんの全ての原発を止めたい熱意の結晶でもある。

_8ds9586木幡ますみさん。

_8ds9612

_8ds9649木幡さんによると、大熊町町長の土地では測量が開始され、中間貯蔵施設建設業者の宿泊施設が建てられるのではないかと噂されているという。渡辺町長は否定しているという。
_aaa5547

_8ds9674木田さんがこの日の街頭スピーチのために用意したプラカードを注目してほしい。
「原発労働者の命も、イチエフ収束労働者の命も、除染従事者の命も、安倍(総理)の命と同じだよ!!!」
_8ds9722


「さようなら原発講演会~つながろうフクシマ!くりかえすな原発震災~」(安倍首相と小泉元首相の物まね風刺も)~官邸前特別版(9月1日)
_8ds9780鎌田慧さん。(2000人をこす参加者で満席の日比谷公会堂)
「90年前、関東大震災の日には戒厳令が布かれていた。大杉栄は虐殺され井戸に放り込まれ、在日朝鮮人中国人が6000人虐殺されています。軍隊がり震災があり弾圧があってから戦争に向かってゆく恐ろしい時代から90年目だということです」

「安倍政権は外に向かって軍備を強め、内に向かって弾圧体制をつくろうとしています。戦後の民主主義を古い時代として一掃しようとしています。それに対する抵抗運動として脱原発運動は大きな力になっています。平和に暮らしていこうと命を守る運動です」

「もう一度脱原発運動の大きなうねりに向けてがんばっていきましょう。署名運動は850万です。フランスからも署名運動をもらってきました。国際的な連帯も深め、国内でもまだ運動に立ち上がっていない人たちとも手を合わせ運動を広めていきましょう」
_8ds9825ラテンの抵抗ソングなども演奏するジンタらムータ。


_8ds9787ジンタらムータの大熊ワタルさん


_8ds9856
「今なお15万人をこす人々が故郷を追われ、家を追われ、生業を追われ、地域のコミュニティーを破壊され呻吟っする毎日を送っています。ある心理療法士の方が仮設を回りました。その仮設のほとんどの人が抑鬱状態だと判断されました。関連死は1400人をこえています。累々たる無念の死に対し、私たちは命をつなぐために何をすればいいのかが問われています」

「東電は2年4ヶ月も垂れ流しを認めなかった。ところが選挙で勝った途端に汚染水が垂れ流しだったと認めたのです。こうした実態をトリックを使い、この処理は海洋に放出するしか仕方がない、東電は当事者能力がない、国は責任は取れないと国民に刷り込んでいるのではないか。最初からの太平洋に高濃度汚染水を放出するための国と東電の出来レースをやってきたんですよ。こんな犯罪を許せますか」

「去年6月に超党派で子ども被災者支援法が成立しましたが、一年間塩漬けになり店晒しとされていた。私たちが要求したのは、1ミリシーベルト以上の地域は全国どこでも支援対象地域にするべきであるというものでした。ところが復興庁が公表した基本方針案は100ミリシーベルト安全論と一緒。20ミリシーベルト以下はいろいろ議論があるから決めず、避難区域を除く福島県の浜通りと中通りの33市町村を指定した、最初から差別と分断の基本方針だ。許せません。撤回あるのみです。会津地方も千葉県柏市も首都圏の地域も含まれていません」

「全員不起訴を狙っているという報道があります。これだけの事故を起こし、世界史上まれにみる公害犯罪を起こしておきながら誰一人として刑事罰を問えない、誰一人として責任が問えないとしたら、この国は法治国家でしょうか」

「これでも罪を問えないのですか!」(告訴団50人の陳述書)この告訴団のブックレットを手に広めてください。私たち被害者は絶対にあきらめません。諦めてなるものか」

_8ds9955大江健三郎さんが披露した井上ひさしさんのエピソード。
二人が講演後に泊まった旅館での色紙の話。二枚の色紙に井上さんだけに書いてもらいたいと旅館の館主。井上さんは二枚目を辞退し大江さんも色紙に書いた。

「井上さんは、難しいことを易しく、易しいことを深く、深いことをおもしろく、と書き、私もがんばって、易しいことを難しく、深くもなくおもしろくもなく、ただ長いだけ、と書いた」。会場爆笑。

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_8ds9993

安倍晋三首相と小泉元首相の登場(ザ・ニュースペーパー)
_8ds0036安倍晋三首相

「原発、なぜ必要もないのに動かすのかってよくいわれるんですよね。私、外国に行ってセールスやってるでしょう。日本で原発動かしてないのは何故なんだと。まさか危険だからといえないでしょう。ある程度動いてないと商売やりにくいでしょ。なぜ外国に売る必要があるかっていうとですね、財界、政界、一部のマスコミ、官僚、ある研究者、こうした力のある人たちが住む原子力村という日本でいちばん強い自治体があるんです。いうことを聞かないといけないんです。私の力ではどうにもならないんですね。多少なりとも動かしたい」

「シリアは大変ですね。イギリスは下院議員がシリアの軍事介入否決しました。キャメロン首相がうらやましいですね。いいですね、野党が力があるって

「自民党の独走ばかりです。野球でいうならば巨人かな。巨人のキャプテンは阿部慎之助。日本のキャプテン安倍晋三。阿部選手はキャッチャーですから捕手です。われわれは保守政党。阿部選手は去年二冠王。私は二度めの総理ですから。阿部選手の背番号は10番。消費税いづれは10%です。極めつけは阿部選手は右投げ左打ち。私は考えが右寄り、左団扇でございます」

「北朝鮮に対しては断固とした強い態度で、アメリカに対しては断固とした弱い態度で、中国と韓国に対しては断固としたあいまいな態度でのぞんでいきたいと思います」
_8ds0029


_8ds0048小泉純一郎元首相
「小泉純一郎です。今日は何の集りか知らないが、おめでとう」(爆笑)。

「迷走する民主より、暴走する自民の方が良い。国民の答えなんだろうね」「自民党は相変わらず二世議員三世議員ばかりだと批判されているね。内の進次郎は問題ない。四世議員だから。そもそも世襲の何が問題なんですか。どこの馬の骨かわかんないやつが国会議員やるより、あそこの馬の骨とわかった方が安心でしょう」

「野田さんたいしたもんだったね。私は自民壊せなかったけど、あの人はあっさり民主党ぶっ壊したね。さすが首相である」

「安倍君かなり評価されてるね。6年前と今と全然違うといわれている。まったく成長してない。全く変わってない。前は私の後だから頼りなくみえて今回は民主党の後だから頼もしく見えるだけだ」

「アベノミクス期待されてるね、三本の矢。だけど専門家がね三本の矢は一本一本よく見ればすでに折れていると見ている。問題ないね。折れた矢を三本合わせれば六本になる」

「いま原発より大事なことがあるでしょう。もっとそっちを考えましょう。内の長男がドラマで主演やっているでしょう。そのドラマの視聴率がどんどん落ちている。いま原発よりテレビを見ることを大事にしましょう」
_8ds0049

◯小出博章京大原子炉実験所助教=「福島のことは全てにつながっている」
_8ds0073小出助教はパワポを使ってわかりやすい講演。「放射性物質を無毒化する技術はない」
_8ds0094
セシウムは広島原爆の168発分が1号機、2号機、3号機から大気中に放出された。実際には二倍か三倍が放出されたのではないかと小出さんは指摘。
_8ds0103
青色の地域は現在の法律に照らせば、「放射線管理区域」に指定しなければいけないはずと小出先生。私のような人間が立ち入っても、水も飲んではいけないのが放射線管理区域。4万ベクレルをこえるものが持ち出してはいけないことになっている。
「日本の国は犯罪者だ。自分の国が決めた法律を反古にしてしまったのだから。これは犯罪じゃないんですか。この事故を起こした責任ある人たちを処罰しなければいけないと思います」。

_8ds0085
_8ds0150 「日本が原子力を始めた動機は核開発です」。小出先生は、1969年の外交政策大綱を紹介し、「核兵器製造の経済的技術的ポテンシャルは常に保持する」という文言があることを見せた。

「外務官僚が個人の見解として、核武装の選択を捨ててしまわない方がいいとまで言っている。プルトニウムの蓄積と、ミサイルに転用できるロケット技術は開発しておかなければならない。原子力の平和利用といいながら、どんどんプルトニウムを蓄積してきました。原爆を造ろうと思えば4000発の原爆を造れる量。日本はミサイルに転用できるロケット技術を開発してきたのです」

「日本は核兵器を造る技術をすでに持っているので、実質的には核兵器保有国になっている特殊な国です」

「いま原子力を選択することに何の決定権も持たない未来の子どもたちが、毒物だけをおしつけられる。未来犯罪とも呼ぶべきものです」「他の人たちを犠牲にする原子力的なものを棄てることが必要です」

_8ds018453年前の日比谷公会堂の壇上で浅沼稲次郎が17歳の少年に暗殺されたシーン。

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「日本の憲法は一国平和主義でもなんでもない。世界全体を平和にするために軍隊を否定すると言っている。何としても憲法を守る」
大本営のいうことを信じて国に騙された戦争を引き合いにし、「国が安全だといって、騙されたから無罪だというなら、また騙されてしまうでしょう。騙された責任があるのです」と、小出先生。

「未来の子どもたちから、福島の事故のあと、お前たちはどうやって生きたのかと問われる時がきます。原発の問題だけでなく憲法が危機に瀕しています。一人一人がどう生きたか未来の子どもたちから問われる時が来ます。その問いにきちっと答えられるように私は生きたい。たった一度しかない人生。歴史と事実を見つめて、再び騙されないようにする。自分の思いに忠実に生きてゆきたい」

_8ds0215退場する小出先生。

_8ds0235呼びかけ人の澤地久枝さん。
「福島の事故が起きてからまず思ったのは私たちは棄民させられるということ」「日本の政治は常に棄民を繰り返してきた歴史」
「故郷はすでに殺されたと思う。ならば、まず原発を止めるべきです」

_8ds0265呼びかけ人の内橋克人さん。
「私は何とかミクスという言葉は使いません」と。「アメを先に、ムチは後にを使い分ける政治手法にまんまとしてやられた」「今新しい原発安全神話が作られようとしている。」
「晩発性のゆっくりした死、本当の被害は10年20年30年経って人間の身体を蝕むのです」と、警鐘を鳴らした。

_8ds0333呼びかけ人の落合恵子さん。
「ここにいれば心地良いです。同じ思いを抱いている私たちが頷き合うこんな簡単なことはありません」

「少年たち、少女たちは原発を一度も選んでいないんです。大人達は勝手に原発作っておいて残して先にバイバイ言うなんで、人間として何と無責任な、との少女たちの声にどう答えられるのか。ここにいない人にこそ私は声をあげ続けたい、ノックし続けたい、諦めないと自分に言いたい」

「まるで原発事故などなかったかのように社会の流れを変えようとしている政治の中に私たちは生きている、その恐ろしさを何度でも心に刻みましょう」

「東京オリンピック招致に使う費用をそのまま即時に福島収束に注ぎ込め」
「ときどきよれよれになってしまいますが、絶望だったらいつだってできる。いまは絶望しない。一ミリでも前に進む」「今もって安全神話を生きている人をノックする一人一人であることを大事にしたい」

_8ds0361大江健三郎さんと佐藤和良いわき市議(福島原発告訴団副団長)がガッチリ握手。

_8ds0348「さようなら原発」呼びかけ人勢揃い

◯官邸前抗議特別版
_8ds0534講演会後、落合さん、鎌田さん、講演した小出先生、司会の木内みどりさんらは、官邸前抗議主催者の反原連のみなさん反原発を叫んだ。

_8ds0490 「今はふくしまのこと、いつかは日本全体のことに、間に合うあなたが声をあげて」のプラカードを手にするのは富岡町の木田節子さん。安倍首相を引きずり降ろすことを誓う鎌田慧さん。
_aaa5738過剰警備1
_8ds0657過剰警備2
_8ds0636過剰警備3

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_aaa5874ファミリーエリア

_8ds0561 「安倍晋三!日本人なら恥を知れ!」「原発を輸出するな!再稼働するな!」「放射能汚染 水漏れ大事故~~~全責任は安倍政権だ」

取材後記:さようなら原発講演会は大盛況だった。が、若者の姿はまばらだった。毎週金曜日の官邸前抗議も若者の姿が激減している。中高年の参加者がねばり強く脱原発運動を支えていることが手に取るように見える。
若者はどこへ行ったのか?
若者はどこへ行ったのか?
若者はどこへ行ったのか?
まだ諦める必要もないのに!

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