「経団連解体!米倉ヤメロ!原発いらない!」コールが続く経団連前抗議
(写真はクリックすると拡大します)
あたかも原発事故がなかったかのような認識と、放射能汚染による悪影響は取るに足らない事象とでも思っているのではないのか。自民党、公明党と共に原発推進路線をひたすら歩んできた経団連(米倉弘昌会長・84歳)は、民主党政権に圧力をかけ、2030年には原発のない日本社会を50%をこえる民意が求めている事実を無視し、野田政権の原発再稼働路線の後押し役を果たしている。自民党の政権復帰を願い、総裁に復帰したばかりの超タカ派元首相の安倍総裁にすりより、原発推進路線を確認しあっている。
何と醜く恥知らずの「経済人」であることか。
10月16日の水曜日夜6時すぎ、原発反対の抗議行動の矛先は自然と米倉会長のいる大手町の経団連会館となった。首都圏反原発連合の呼びかけに応じた数百人の若者、中高年入り交じる参加者が、激しい抗議を展開した。
「米倉会長に国民不名誉大賞 ならびに 恥知らず大賞」(を!)
「あんたたち最低!! KEIDANREN HALL of SHAME(恥の殿堂)」
老害政治家ならぬ米倉会長にピッタリのスローガン。「米倉老害」
どんなテーマであれ、声量あふれるスピーチには頷かざるをえない「火炎瓶の鉄」さん。身体の動きは軟体動物のようでもある。
「金官チャリデモ」のひとりと思われる参加者。すごい健脚。抗議する人々の回りをひたすらグルグル回って「NO NUKES」をアピール。
「大間原発作るな!」「let's change the nuclear policy」
官邸前と同様に、プラカード持ち、ひたすら静かに立ったままの参加者。
米倉経団連会長がここまで醜く描かれ、なじられ、非難の的となる理由はここに書く必要もないだろう。
「米倉会長は大企業の業績が今さえよければ将来はどうなっても構わない、金もうけ一辺倒で企業倫理さえも持ち合わせない、『エコノミックアニマル』時代の価値観をまとった経済人だ」(山本の個人的見解)と、海外でさげすまれてもおかしくないことを、自分の胸に手をあててよく考えるべきだろう。
米倉会長が原発に固執するのは、原発推進する限り、おそらく、経団連加盟の大企業が儲かる仕組みを失いたくないという気持ちの表れではないか。もちろん、その仕組みは原発事故によって簡単に破綻してしまうことが証明されたわけだが。そして大企業が儲かる仕組み、損をしない仕組みというのは、高橋哲哉氏が「犠牲のシステム 福島・沖縄」で指摘する「犠牲のシステム」の頂点に留まる仕組みであり、底辺の痛みを今もって認識することができないからだと思う。
原子力発電は稼働しても止めても被曝労働者を踏み台にして成り立つ。人の手に負えない、処理できない高レベル放射性廃棄物を生みだし続ける発電システムだ。今回の原発事故によって、この犠牲を誰かに永遠に負わすことの倫理的な負い目を誰もが感じた始めたのではないか。とりわけ、大勢の人間のトップに立つものは、この倫理観に鈍感であってはならない。だが、日本を代表する大企業を束ねる経団連とそのトップである会長らは、経済界をリードする指導者としては器ではない。倫理観も、命に対する宗教観も欠如する輩だと断じてもおかしくない。
| 固定リンク
「ニュース」カテゴリの記事
- 東電福島第一原発事故による核燃料デブリ汚染水海洋放出反対の声(2023.09.07)
- 佐々井秀嶺師についての執筆記事一覧(2004年~2018年)(2023.06.06)
- 我が御代田町の、小園拓志町長による深刻極まる町政私物化問題(2022.11.19)
- 残照館(KAITA EPITAPH)として旧信濃デッサン館が復活(2020.06.16)
- 「命の行進2020 2020年3月10日」 南相馬市小高区から浪江町請戸海岸まで雨中15キロ 犠牲者追悼行進(2020.04.01)
「経済・政治・国際」カテゴリの記事
- 東電福島第一原発事故による核燃料デブリ汚染水海洋放出反対の声(2023.09.07)
- 佐々井秀嶺師についての執筆記事一覧(2004年~2018年)(2023.06.06)
- 「命の行進2020 2020年3月10日」 南相馬市小高区から浪江町請戸海岸まで雨中15キロ 犠牲者追悼行進(2020.04.01)
- 東京五輪の是非を8人と1頭から聞きました(取材は3月7日から16日まで)(2020.03.30)
- ようやく延期されたとはいえ、いつまで「復興五輪」に騙されているのか。(2020.03.29)
「東日本大震災(原発事故・放射能汚染)」カテゴリの記事
- 東電福島第一原発事故による核燃料デブリ汚染水海洋放出反対の声(2023.09.07)
- 佐々井秀嶺師についての執筆記事一覧(2004年~2018年)(2023.06.06)
- 残照館(KAITA EPITAPH)として旧信濃デッサン館が復活(2020.06.16)
- 「命の行進2020 2020年3月10日」 南相馬市小高区から浪江町請戸海岸まで雨中15キロ 犠牲者追悼行進(2020.04.01)
- 東京五輪の是非を8人と1頭から聞きました(取材は3月7日から16日まで)(2020.03.30)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント