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2011年10月30日 (日)

収穫の秋 クルミと里芋は豊作で、茗荷には真っ赤な花が?

(写真はクリックすると拡大します)
_aaa2241秋にも甘い実をつけるラズベリー

_aaa2253前回収穫し、窓側に干してあったクルミ。乾燥はバッチリ。

 収穫の秋だが、長野県でもとうとう放射性セシウムが野生のきのこから検出されてしまった。
県のwebサイトにも掲載されている。「野生きのこから暫定規制値を超える放射性物質が検出されました」
しかも軽井沢町では雨樋の下や側溝などの放射線量が高かったために、大賀ホール、幼稚園、軽井沢高校などで除染されたというニュースも重なり驚きというか、いよいよ出てきたかという気持ちにさせられた。(早速現場に測定に行ったので、写真は次回のブログで紹介する予定)

「念のため、当分の間、佐久市及び群馬県に接する市町村においても、野生きのこの採取、出荷及び摂取を控えるようお願いします」とあるので、佐久市の北側に位置する我が御代田町も「摂取自粛」に含まれることになる。
地図を見ると、きのこが採取されたのは、群馬県との県境といってもいいくくらいの山中のようだ。

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「佐久市の野生きのこが・・・」と報道されたのは10月26日で、一時帰郷で御代田に帰った私が久しぶりに育ったシイタケを収穫したのは24日のこと。シイタケを食品検査に出して測定してもらおうと思って東京に持って帰ったのは25日。帰京してから佐久市のきのこの報道となった。ますます検査に出したいと思ったのは良いのだが、JVJA仲間の森住卓さんに聞いてみると、最低でも1㌔の検体がないと正確な測定ができないことがわかった。残念なことに、シイタケが採れたといってもたったの4個で100gにも満たない。そこでシイタケの測定はあきらめ、例年になく生育の良かった里芋を測定に出そうと思っている。

 今年もオフクロさんが91歳になりながら、サツマイモと里芋を頑張って収穫してくれたので写真で紹介しよう。
_aaa2300サツマイモの出来は芳しくなかった。種類は金時系とイモ干し用の太白の二種類。
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_aaa2437例年にないほど背丈が伸びた里芋の畝で収穫を始めたオフクロさん。

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Photoオフクロさんがいままで見たこともないくらいに里芋が沢山の子イモをつけた。天候がとりわけ良かったとも思えない。

 これは時期はずれの茗荷。採ってみたら、中はスカスカ。1つだけ真っ赤なものを発見した。
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_aaa2651真っ赤な茗荷を接写してみたら、白い粒がついていた。朱色がどぎつい。突然変異かと思い、twitterに写真を掲載して誰か知っている人がいないか聞いてみた。まもなく正答がいくつか届いた。結局、とても珍しい「茗荷の実」だということが判明した。そこで検索してみると、ここ数年では本州各地でかなりの頻度で見つかっていることがわかった。残念ながら、50年ぶりとか60年ぶりとかの珍事ではないことのようです。地震や放射能と関係することでもなさそう。
 そこで1つリンクを張って紹介しよう。越後丘陵公園の「里山フィールドミュージアム」がプレスリリースまで出して広報している。赤い茗荷の実のことはいろんな人がブログに載せているが、中には天変地異の兆候として捉えている人もいるので読んでみるのもいいだろう。今年は例年の数倍も茗荷が豊作だった。家の畑でも食べきれないほど茗荷が育ったので、一二度キムチにして食べてみたこともある。

 オフクロさんが沢山作って被災地に送りたいと取り組んだ落花生のことだが、帰郷した前日に妹とオフクロが収穫し、畑の真ん中を流れる用水路脇に洗って置いていたところ、なんと3時間ほどの昼休みをはさんで、きれいになくなっていたとのことだ。空っぽのビニールの袋だけが残っていたと妹がいっていた。集落で時折姿が目撃されているタヌキやキツネの仕業ではないようだ。彼らが袋を詰め替えて持ち去るとは考えられないからだ。

 というわけで、落花生は採れたものの送るほどの分量がなくなってしまった。そこで、クルミ、落花生、サツマイモ、里芋などを少しづつまとめて段ボールに入れて、取材でお世話になった被災者の方々へ送ってみようかと思っている。11月中に発送したいものだ。


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コメント

山本様
ツイッター、ブログ、拝見しています。
お母様の畑仕事の姿。懐かしい光景と言うか、なんだか涙が出てきてしまいそうでもあり、微笑ましくもありです。
文科省の汚染マップも公表されるようになり、長野県はまだ縦線のままですが、群馬や埼玉に高い線量の地域があることがわかっています。私の郷里は埼玉の山のほうです。
線量が高いとされる所が近いのです。
親戚のおばが『今年は猿が出なくて色々畑のものがとれたよ』と言っていました。
猿はなにか感じたのでしょうか。
見た目は何も変わらない美しい紅葉の山々なのに、目には見えない放射能という毒によって汚されてしまったのです。
荒川や笛吹川、多摩川にとっても源流地帯なのですが、一向に問題にされないのが不思議です。やがてはそこから流れ出した水が大勢の飲水になるということはわかっているはずなのに。
さて、長野県も軽井沢あたりから上田方面への汚染具合がとても気になります。
どうか低い値で有って欲しいと願うばかりです。

投稿: 風の三郎 | 2011年10月30日 (日) 19:03

長野県の航空機による汚染マップはまだ公開されていませんが、群馬との県境は東西の風がせめぎ合うところのために、地上に降り注ぐ総量が多目ではないかと勝手に想像しています。
いづれにしても、事故後にもっと素早く詳細に測定するべきだったことは明白です。
自分の故郷のこととなると、高めの線量が出ることは無意識でも信じたくないものですね。

投稿: 山本 | 2011年10月31日 (月) 23:04

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